日本では約30種のカレイが分布しており、キス(シロギス)と並んで投げ釣りのターゲットとして人気です。カレイの釣りシーズンである5月~8月と10月~11月には、サーフや堤防、磯などのオカッパリから狙えます。今回はカレイの投げ釣りのコツや、カレイが釣れる時期や釣り場などをご紹介します。
投稿者プロフィール
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好きな釣り:磯上物、底物、SWルアー
私が釣りを始めたのは20台前半と遅咲きの釣り人ですw
一箇所に通いつめるということができずに、半分旅行気分であっちこっちの磯に行くの好きです。
おかげで全く釣果には恵まれず、磯の上でグータラしてばかりです。
釣技は全くダメですが、釣具の査定は絶対的な自信を持ってます。
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目次
カレイ釣りの時期・時間帯
カレイの釣れる時期は産卵前の「ノッコミ」時期である10月~11月と、産卵後の3月~5月です。
このシーズン中は船に乗らなくても堤防やサーフから手軽にカレイを釣ることができます。
・10月~11月
カレイ釣りの最盛期となるのが、秋の「ノッコミ」シーズンです。
この時期はカレイが産卵のためにエサを求めて深場から浅場へと寄ってきます。
そのため、堤防やサーフでもカレイが釣れるようになります。
この時期のカレイは良型で、卵がいっぱい詰まった「子持ちカレイ」も釣れますよ。
・3月~5月
3月~5月は産卵を終えて深場に潜るために荒食いする時期です。
10月~11月と同じぐらい活性が高く、エサを求めて浅場にやってくるので、サーフや堤防などのショアからよく釣れます。
5月を過ぎるとカレイは深場に潜ってしまうため、その前にカレイ釣りに出かけましょう。
カレイの釣れる時間帯
カレイが主に釣れるのは朝夕のマヅメ時です。
カレイは広域を渡る回遊魚ではなく、季節的な深浅移動だけ行う魚です。
そのため、マズメの時間帯と潮回りの良い時間帯に活性があがります。
釣行前はあらかじめ潮見表や潮汐グラフを確認し、釣り場の潮の流れを注視して流れのあるポイントを探しましょう。
カレイ釣りの場所・ポイント
カレイは通常海底に生息しており、底が砂地や砂泥地になっているポイントに潜んでいます。
・護岸、漁港、サーフなど砂地の底
・ボトムのカケアガリ(くぼみのある場所)
・船が通るミオ筋のカケアガリ
・水質が良く、潮通しが良い
・少し根がある砂泥地
・堤防の先端付近
・テトラの沖側
・堤防や漁港のコーナーになっている部分
・沖にあるシモリ(海上に頭を出していない沈み瀬、沈礁、隠れ根)
潮の流れがあることが重要なので、同じ堤防でも沖側にあるポイントを選びましょう。
海底の地形が複雑そうな場所(海の色が濃くなっている部分がある)かつ潮通しの良い場所に向かって投げます。
10月~11月は浅瀬を狙うのも良いです。
海面から10m~50mほどの産卵しやすい浅瀬にカレイが集まってくるためです。
たまに港湾内にも入ってくるため、波止場などでサビキ釣りをしていて釣れることもあります。
カレイ釣りのタックル
カレイ釣りは、竿を2~4本出して置き竿で狙う釣法が一般的です。
潮の流れや釣り場の状況を見極め、良さそうな場所でじっくり狙うのが面白いですよ。
カレイ釣りに使うのは、投げ釣り用のタックルとカレイ釣り用の仕掛けとエサです。
大型のカレイがかかっても大丈夫なよう、重めのタックルで遠投できるものがベターです。
カレイの投げ釣り参考動画↓↓↓
ロッド・リール
カレイはボトムに潜んでいる魚なので、最低でも20号以上、最大で35号のオモリに耐えられるタックルでないといけません。初心者の方は70m以上投げられれば十分です。
ロッド
カレイ釣りではサーフだけでなく、堤防や岸壁から投げることもありますので、投げ竿は4m以上の長めを用意することで、「遠投しやすい」「手前の障害物をかわしやすい」というメリットがあります。
また柔らかめのロッドがおすすめ。
硬い竿だと、特に高い堤防からではバネの力を利用しづらく力がないと遠投できないです。
柔らかめのロッドを使うことで、仕掛けをより遠くに飛ばすことができます。
リール
投げ釣り専用のサーフキャストリールを使用します。
ドラグ機能はあった方が、カレイの活性に合わせてラインの張り具合を調整できます。
加えて、スプールを変えることで真鯛など他の釣りにも代用できるメリットがあります。
遠投するため、ラインを200mほど巻くことができるという点も大事です。
ライン・仕掛け
道糸(ライン)は、ナイロンラインであれば4~5号、PEラインは1.5~2号を使用します。
遠投+ボトムを攻めるため、長さは200m以上必要です。
また投げる際に負荷がかかることで仕掛けが切れてしまわないよう、ラインの先端部分にはテーパー(だんだん細くなっていく)仕様の力糸を付けます。
力糸は、細い側の号数が5号になっているものを選びましょう。
力糸の号数の目安(ライン別)↓
力糸 | ナイロンライン | PEライン |
---|---|---|
2号 | 1.5〜2号 | 0.6号〜0.8号 |
3号 | 2〜3号 | 0.8〜1.0号 |
4号 | 3〜4号 | 1.0〜1.2号 |
5号 | 4〜5号 | 1.2〜1.5号 |
6号 | 5〜6号 | 1.5〜2.0号 |
※力糸は細い側の号数を表記
仕掛け
カレイ用の投げ釣り仕掛けは、ジェット天秤+2本針がおすすめです。
カレイは口にフッキングさせるというより針を飲ませて喉にかけるので、針は飲ませやすい、フトコロの細いタイプを選びます。
またビーズやエッグボールなどの装飾を仕掛けにつけ、アピール力を増してカレイを誘うのも良いでしょう。
また、ラインと仕掛けの間にはオモリ(シンカー)付き天秤(テンビン)が必要です。
天秤は固定式と遊動式、半遊動式と3種類あります。
・固定式
仕掛けのふらつきや抵抗が少ない=遠投しやすい
多点掛けしやすい
・遊動式
アタリの感度に優れる
より違和感を感じにくい
・半遊動式
アタリの感度に優れる
向こう合わせ(魚側から針にかかりにくる)になりやすい
天秤の大きさは、20~35号の中から3つほど用意すると良いです。
おすすめは、オモリ(シンカー)が付属されているジェット天秤。
大型狙いで潮の速い釣り場ほど、オモリは重く、糸は太く、ハリを大きくするのが鉄則です。
餌
カレイ釣りに使用するエサは、虫エサであるイソメが良いです。
イソメにもアオイソメとイワイソメの2種類あり、アオイソメは動きでアピール、イワイソメは匂いでアピールできます。
特にカレイの活性が低く、食いが悪い場合はイワイソメを使用するのが効果的です。
この2種類のイソメを用意し、カレイの食いつき具合を見極めながら、エサを交互に付け替えます。
またエサとしては少し高価になりますが、コガネムシを使用することもあります。
地域によってはイソメよりもカレイの食いつきが良いとされ、特に大型のカレイ(イシガレイ)を狙う場合に使われています。
エサの量はなるべく多めに入手します。
針にはイソメを2~3本房掛けし、動きが悪くなったり色が白くなったらすぐに新しいものに交換しましょう。
カレイはちぎれて短くなったエサには寄っていきませんので、ケチらずすぐに付け替えることが釣果につながります。
カレイの攻め方とコツ
カレイ釣りは2~3本の置き竿が基本ですが、竿を置く前に、どこに仕掛けを投げるかをしっかり探って決めることが重要です。
・仕掛けの着底後、底を引きずって地形を把握する
・カケアガリを見つける
・カケアガリがない場合には横方向に広く探る
・海に浮かぶ漂流物やブイを目安に潮の流れを観察し、仕掛けがどのように動くかを確認する
・竿の置き場を2箇所に分散する
・狙ったポイントよりも少し遠くへ投げて仕掛けを寄せていく
・潮の流れが早い場合は仕掛けが流れ着く先(溜まり場)をよく観察する
・流れの溜まり場を見つけたらそこに向かって投げる
いっとき投げて全くアタリがない場合は、少し誘いを入れてみましょう。
それでも反応が全くない場合は、潔く場所を変えることも大事です。
カレイのアタリとアワセ方
カレイのアタリは独特で、いくつかパターンがあります。
①穂先が断続的に小さく動いた後、竿が抑え込まれたまま静止する
②穂先が大きくグンっと曲がる→静止→大きく曲がる
③しっかり張っていたラインが急に緩む
④竿尻が浮き上がるほどの強い引きがある
パターン①は小型カレイ、パターン②は中型カレイ、パターン③④は大型カレイによく見られます。
いずれにせよ、アタリがあってもすぐにアワセる(フッキングする)のはNGです。
カレイの喉は硬いため、コツコツとしたアタリでアワセると針の食い込みが甘くなってしまい、カレイが海面に浮上して空気を吸ったところで針が外れてバラす可能性が高くなります。
小突いただけのアタリは無視し、仕掛け(針)を飲み込んで竿が大きく引かれるのを待って、アワセましょう。
カレイのアワセ方参考動画↓↓↓
まとめ
カレイの釣り方をまとめると、
・時間帯は朝夕のマヅメ時がおすすめ
・カレイは底が砂地や砂泥地になっているポイントに潜んでいる
・底がカケアガリになっていたり窪みがある場所が良い
・カレイ釣りは竿を2~4本出して置き竿で狙う
・最低でも20号以上、最大で35号のオモリを70m以上投げられるタックルを使う
・エサはアオイソメとイワイソメを使い分ける
・竿を置く前に潮の流れやポイントの地形を十分探る
・アタリがあってもすぐにアワセない
と、カレイならではの注意点やコツが満載でした。
引きが強くて食べても美味しい魅力満載のカレイ、ぜひ釣ってみてください!