昔からグレ釣りと並んで堤防釣りのメインとして楽しまれているチヌ(クロダイ)釣り。チヌの釣り方にはルアーフィッシング(チニング)・ウキフカセ釣り・ダンゴ釣り(紀州釣り)・落とし込み釣り・カカリ釣りなど釣法が数多くあります。
中でもチニングは特に人気で、シーバスフィッシングを専門としていたアングラーもこのチヌを釣る「チニング」にハマり、チニング専門の釣具や釣り師も現れるほど注目されています。
今回はチヌ釣りにおすすめの釣法とタックルを細かく解説していきます。
投稿者プロフィール
父親の影響もあり幼少期の頃から様々な釣りを体験してきました。現在は、北部九州エリアを中心にバスフィッシング、エギング、シーバス、更にはヒラマサキャスティングまで『ルアーフィッシング』をメインに幅広く活動しています!
何よりも、釣りが好きで日本三大怪魚である『アカメ』と出会う為だけに四国へ弾丸釣行したり、全国各地を飛び回る事も少なくありません。
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目次
チヌ(クロダイ)とはどんな魚?
チヌは主に西日本での呼び名で、正式には「クロダイ(黒鯛)」と言います。
現在ではチヌという呼び名の方が全国で広がっており、アングラーの間ではチヌ釣りという方が定番となっています。
クロダイは出世魚として知られており、チンチン→カイズ→クロダイと呼称が変わります。
タイと名のつくように鯛に似た上品な味が人気で、刺身や塩焼き、ムニエルなどにして食べられています。
チヌは北海道北部と奄美大島以南の南西諸島を除き、日本各地に幅広く分布しています。
他にも
・成長するとオスからメスに変化する
・4~5歳になるとほとんどのチヌがメスになる
・50cm以上は「年無し」60cm以上は「ロクマル」と呼ばれる
・雑食でエビやカニ、イソメか貝など何でも食べる
・警戒心が非常に強い一方、大胆な行動に出ることもある
という特徴があります。
チヌの釣れる時期・フィールド・ポイント・時間帯
チヌは水深50m以内の浅い沿岸域に生息し、河口の汽水域や岩礁、砂泥底でも見られます。
さらに河川の淡水域まで遡上することもあるため、能登地方では川鯛とも呼ばれています。
主に堤防や波止で釣りやすく、そのほかにも沖磯や地磯、テトラ、河口など身近なフィールドで釣ることができます。
チヌは1年を通して釣れますが、ベストシーズンは3月~6月と9月~11月です。
特に産卵期の春はチヌが浅いエリアに上がり、積極的に捕食する期間(ノッコミ)ため大型のチヌが出やすく狙い目の時期です。
面白いのが雨の多い梅雨時期で、普段は澄んでいる釣り場でも雨後に濁りが入って、濁りで油断したチヌが爆釣するといったケースがあります。
8月になると岸壁にカラスガイが生えることから、堤防での落とし込み釣りが最も栄える時期でもあります。
また、チヌは夜行性の魚で、産卵も深夜に行われます。
チヌ釣りは夜に行くのがおすすめです。
日中は警戒心が強くシャロー域(水深の浅い場所)ではめったに見られませんが、ボトム付近やテトラや岩礁などの障害物の多いポイントに潜んでいるので、チヌが隠れられる場所を攻めるのが◎
夕まずめ以降は活性が上がり、捕食のために水面付近まで上がってきます。
ただし警戒心が強いため、音や光をなるべく出さないよう注意しましょう。
チヌの釣り方
チヌの釣り方はルアーフィッシング(チニング)・ウキフカセ釣り・ダンゴ釣り(紀州釣り)・落とし込み釣り・カカリ釣りなどがあります。
チヌ釣り初心者の方は堤防から狙えるウキフカセ釣りか、他のルアーフィッシングをされたことがあればチニングがおすすめです。
まずチニングはチヌの雑食性に焦点が当てられ、捕食対象となるエビやカニを模したワームを使う釣法で、近年非常に人気の釣りです。
一方チヌの警戒心をとくため、ダンゴを使って水中に濁りで煙幕を張るダンゴ釣り+ウキフカセ釣りも効果的です。
チヌの意識が水面に向く夜釣りでは特にウキ釣りが有効になります。
また夏は岸壁にクロダイの好物であるカラスガイがびっしりと付着することもあり、落とし込み釣りでもチヌが釣れます。
釣法は好みですが、時期や時間帯によって最適な釣り方もあるため、釣法に合わせて釣りにいく時期や時間帯を決めましょう。
チヌの釣り方➀ルアーフィッシング(チニング)
チヌ釣りは昔から餌釣りが主流ですが、ルアーにも積極的にアタックしてくるため、近年ではチニング(ルアーフィッシング)も人気です。
チニングに最適なシーズンは春から夏です。
ノッコミシーズンですので、良型や50cm以上の「年無し」も狙えます。
ポッパーやミノーなどトップウォータールアーや、エビやカニを模したワームを使い、ジグヘッドリグ(ハリの頭にオモリが付いたジグヘッド+ワーム)やフリーリグ(ラインにダウンショットシンカーを通し、ストッパーなしでそのままフックとワームを付けたリグ)で釣るなど、ルアーフィッシングと言っても様々な釣法があります。
また最近ではチニング専用のタックルも発売されており、本格的にチニングに挑むアングラーが増えています。
チニングのロッド・リール
チニングに使うロッドはチニング専用ロッドのほか、シーバスロッドやライトゲーム用のロッドでも代用可能です。
長さは7~8フィート、ロッドの硬さはキャストするルアーの重さにもよりますが、軽量ルアーを使う場合には柔らかめのL~ML 、重めのルアーを遠投する場合にはMを選ぶと良いです。
調子(テーパー:ロッドがどこからどのように曲がるのかの指標)は、ロッドの先端部分から曲がりやすいファーストで、ティップ(穂先)は柔らかめのものが◎
ダイワのチニングXシリーズは、クロダイ専用に作られたロッドシリーズです。
クロダイのバイトを弾きにくいしなやかなティップと高い操作性で、勢いのあるチヌの引きが楽しめます。
76MLはボトムのズル引き系ルアーを中心にワームヤプラグなど、あらゆるルアーやシチュエーションに対応するオールラウンドモデルです。
ブレニアスはシマノのチニング専用ロッドシリーズで、エクスチューンはワンランク上のチニングロッドです。
高感度・高強度とスムーズな操作性が備わったロッドで、ボトムをズルズルと引きながら使用してもアタリが取りやすく、チヌの強い引きにも負けません。
また細部まで軽量化したことによって、プラグを使ったジャークやトゥイッチをし続けても手元が疲れにくく、長時間の釣りでも快適です。
S72MLはトップウォーター・シャッドゲームなどのプラグを扱うのに最適なモデルで、ショア・ボート問わず活躍するロッドです。
チニングに使用するリールは、PEラインが150mほど巻けるスピニングリールであればなんでも大丈夫です。
ベイトリールも使えなくはないですが、ルアーの遠投のしやすさやボトムでの巻きやアクションを考えると、スピニングリールの方が扱いやすいと思います。
特にチニング初心者の方はスピニングリールを使うことをおすすめします。
番手は2500~3000番でハイギアタイプを選びましょう。
ソルトゲームに対応したスピニングリールシリーズで、ボディ、スプール、ハンドルといった細部まで軽量化した「LT」モデルです。
2500Dは海から湖、川など様々な釣り場で使用できるスタンダードモデルで、チニングだけでなく、エギンギャバス、トラウトなどでも使えます。
自重:220g
ギア比:5.3
PEラインの糸巻き量(号-m):1.0-360、1.2-300、1.5-230
チニングのルアー・仕掛け
チニングに使うラインはPEラインの太さ0.6号~0.8号、150mほど巻ければ十分で、遠投するとしても200mあれば問題ありません。
チニングに使えるルアーや仕掛けは非常に多く、ワームやワームを使ったフリーリグ、ジグヘッドリグ、ミノー、ポッパー、ペンシルなど何でも使えます。
ルアーの使い分けは、チヌのいる水深や釣り場によって使い分けます。
・フリーリグ:シンカーやワームの形状違いで飛距離やフォール速度を変え、ボトムを攻略できる。
・ジグヘッドリグ:ボトムのズル引きやリフトアンドフォールを使った誘いが得意。根掛かりしやすい磯やストラクチャー周辺でも使いやすい。
・ミノー:シンキングミノーとサスペンドミノーで中~深層を探るのに便利。ただ巻きでもしっかりアピールしてくれる。
・ポッパー:水面でポコポコと音やバブルを発して活性の高いチヌに効果的にアピールできる。
・ペンシル:水面~シャロー付近を探るのが得意。ポッパーと異なり音が出ないので、夜でも警戒心が強いチヌに対して有効。
フリリグチニングゲームの第一人者、森浩平テスター監修のワームで、ボトムバンプ(ルアーをボトム付近で軽くハネ上げながら移動させること)やズル引き&ステイしやすいソフトルアーです。
チヌが低活性な場合にも有効で、時間をかけて短い距離を泳がせるスローなアクションが得意です。
魚を強烈に引き寄せる『アミノX』(旨味成分)+エビ粉でチヌの活性をあげ、食いつきやすいよう設計されています。
ボトムをズルズル引くアクションでチヌを誘う、チニング専用のジグヘッドです。
基本的には巻くだけで自然なワームの動きを演出してくれます。
根掛かりを防ぐ平らな形状で、ボトム付近や障害物の多い難しい場所でも攻めた釣りができます。
重さは2~14gと幅広いラインナップで、シャロー付近からロングキャストまで使い方は様々です。
チニングにおすすめなのは7gで、砂地のボトムをゴリゴリ進んでいる頼もしいジグヘッドです。
チニングのアクション
基本的にはボトム付近やストラクチャの影になる中層を狙います。
ルアーをボトム付近まで落とし、ただ巻きでチヌのいる層を探ったり、ルアーをそのままボトムエリアでズルズル引くアクションが有効です。
活性が高まる夜や産卵期の春は、浅いシャロー付近にポッパーやペンシルをジャークさせることで、チヌを誘い出すのが◎
またチヌは口がすぼまっているため捕食が下手なので、焦らずじっくりと食わせの時間を取るようにし、アタリがあっても少し待ってからフッキングします。
チヌの釣り方②ウキフカセ釣り+ダンゴ釣り
ウキフカセ釣りとは一般的にウキを使いライン(糸)とハリの重さを利用して餌を海中に漂わせる釣り方で、撒き餌の中に仕掛けを紛れ込ませることでチヌの警戒を解きやすくなっています。
さらにウキフカセ釣りに使用する餌をダンゴにすることで、集魚効果とエサ取りに刺し餌(サシエ)を取られない役割を担います。
これをダンゴ(紀州)釣りと言います。
ウキフカセ釣りとダンゴ釣りは同じタックルを使いますが、餌を少し変えるだけで2通りの釣り方ができるのは便利ですね。
ウキフカセ釣りは年中できますが、ダンゴ釣りは夏から秋にかけての餌取りが多い時期が最適です。
チヌのウキフカセ釣り参考動画↓
ウキフカセ釣り/ダンゴ釣りのロッド・リール
ウキフカセ釣りにはチヌ竿や磯竿を使います。
フカセ釣りは仕掛けが長く、足元の障害物を避けるために磯竿の長さが5.3mほど必要になります。
磯竿の硬さ(号数)は0.6~1.5号を選びましょう。
0.6号は適度なしなやかさと操作性を兼ね備えており、堤防やサーフなど基本的には0.6号で対応可能です。
障害物の多い磯や堤防だと、1~1.5号が◎
シマノのチヌ竿のベーシックモデルで、しなやかな曲がりと柔らかいエサにも対応した遠投性能が魅力のロッドです。
チヌをかけたときのガツンとくる衝撃をロッドがうまく吸収し、歳無し(50㎝以上のチヌ)をかけても魚が暴れず、竿先が綺麗に曲がってチヌの走りもしっかりコントロールできる操作性の高さが実感できます。
グリップのおしゃれなデザインと握りやすさも好評のチヌ竿です。
全長:5.3m
自重:170g
ダイワのチヌ竿の中では比較的新しいロッドシリーズで、仕掛けの操作性とパワーを突き詰めた竿となっています。
チヌ用の重めのウキや仕掛けをピンポイントに投入できる操作性の良さと、魚を掛けてからしっかり粘り、力強く魚を浮かせる力強さを兼ね備えています。
またネジレ防止構造「X45」によって竿を立てた状態でのやりとりがブレなく安定し、スムーズな節の曲がりでチヌをいなして主導権を握ることができます。
全長:5.3m
自重:172g
チヌ竿や磯竿に合わせるリールは2500~3000番のスピニングリールです。
ルアー用のスピニングリールでも問題はないのですが、基本的にはレバーブレーキ(LB)リールを使います。
レバーブレーキリールとは、チヌやグレ用に開発されたリールで、レバーを押すとスプールが逆回転してラインを出し、レバーを戻すと止まる機能があります。
この機能によって、魚の引きで竿をのされそうになった(魚に引っ張られて竿やラインが一直線に近い状態になること)際に瞬時に糸を出し、竿を立て直せることが最大の利点です。
レバーブレーキリールだとチヌの強い引きで竿がのされても、ラインブレイクやバラシ(フッキングが浅い、エラ洗いされる、竿さばきがうまくいかないなどの理由で魚が針から外れてしまうこと)の確率が軽減されます。
レバーブレーキ+軽い力で確実なブレーキ制動力を発揮するバイターボブレーキを搭載した、ブレーキ力の高い磯・堤防用のリールです。
バイターボブレーキがあるのとないのとでは大違いで、ないとブレーキをかけても大型チヌだと「ズルッ」と意図せずラインが出てしまったり、ブレーキを掛ける際に指に力が入りすぎて指を痛めたり疲れてしまうことがあります。
低価格帯でこのバイターボブレーキがある高性能なシグナスは、最初の1台としておすすめです。
自重:285g
ギア比:5.3
ナイロンラインの糸巻き量(号-m):4-150
BB-X リンカイ スペシャルはシマノロッドの鱗海 AXや鱗海 スペシャルに最適の高価格帯リールです。
自重が185gと超軽量で、番手が1700番とチヌ釣りには小さめのリールですが、シマノ独自の堅牢なHAGANEボディでリールの強度が保たれています。
チヌフカセ釣りは長時間片手でロッドとリールを持つことも多いので、超軽量リールは疲れにくくて楽なのが大きなメリットです。
またギア比7.0の超ハイギアモデルで、遠投することが多いチヌフカセ釣りでは、魚の取り込みや仕掛けの回収などにとても有効で、手返しの良さで見かけたチヌを逃しません。
自重:185g
ギア比:7.0
ナイロンラインの糸巻き量(号-m):1.5-170,1.7-150,2-125
ウキフカセ釣り/ダンゴ釣りのエサ・仕掛け
ウキフカセ釣りに使うライン(糸)は、ナイロンラインが一般的です。
チヌ釣りであれば、1.5~2号の太さ(号数)を選びましょう。
ウキフカセ釣りやダンゴ釣りに使う仕掛けは、ウキ・ウキ止め糸・シモリ玉・からまん棒(全遊動仕掛けのみ)・オモリ・サルカン・ハリス・針です。
チヌ用のウキフカセ釣りの仕掛けについては別の記事で詳しく解説しています↓
【チヌの仕掛け】初心者必見!チヌ(クロダイ)のフカセ釣り完全マニュアル
ウキフカセ釣りの仕掛けには半遊動仕掛と全遊動仕掛の2種類があります。
チヌは底付近を泳いでいることが多いため、重ための半遊動仕掛けでボトムを攻めるのが基本です。
仕掛けの内容は、
・チヌには1号・B・2B・3Bの円錐ウキ
・ハリスはフロロカーボン0.8~2号を使い、基本は1.5号
・チヌ針は1~3号
・オモリはG7~1号
を選びます。
また使う餌は、米ヌカ粉末や集魚剤・砂・麦+オキアミを混ぜるなどして自作します。
この餌を撒き餌にするか、ダンゴにして投げ込むかの2パターンの釣りが楽しめます。
ウキフカセ釣り/ダンゴ釣りのアクション
チヌのフカセ釣りは、早くフッキングする必要がありません。
グレと違ってチヌは歯が丸く、針を飲まれてもハリス切れのリスクがないためです。
逆に早くフッキングしてしまうとすっぽ抜けるリスクがありますので、ウキがしっかりと沈んだのを確認してからフッキングするようにしましょう。
ダンゴ釣りの場合は、ダンゴが沈んで行き、ボトムに着いたらウキを見て、仕掛けの位置やアタリを判断します。
ダンゴ釣りでは、ウキ下の長さと水深がバッチリ合うことを「トントン」と呼びます。
オモリがちょうど着底している時に、ウキの頭が海面にくるのがベストです。
ウキ下を調節して、エサとハリの位置をコントロールするのがダンゴ釣りのコツです。
ウキが海中に引き込まれていたら、ウキ下が水深より短いと言うことがわかりますので、オモリを重くするなど調整します。
チヌが針にかかればあとは巻きげるだけです。
竿を立てて魚を浮かせるようにして上げます。
チヌの釣り方③落とし込み釣り
チヌの落とし込み釣りは、カラスガイやモエビ、カニなどを付け餌にし、仕掛けを堤防などの足もとに落として寄り付いたチヌを釣る方法です。
チヌの落とし込み釣りのベストシーズンは7~9月で、チヌの好物であるカラスガイやフジツボなどがびっしりと付着している堤防の壁際を狙います。
落とし込み釣り自体は5~10月で、その時期に多く見られる餌に合わせて付け餌を変えましょう。
基本的には日中に落とし込み釣りをしますが、チヌの警戒心が下がった夜釣りもおすすめです。
夜釣りではケミホタルなどを道糸につけて、アタリをわかりやすくしましょう。
落とし込み釣りのロッド・リール
落とし込み釣りに使うロッドやリールは特殊なもので、他の釣りに流用することは難しいですが、比較的安価なものもあるので、専用タックルを買った方が良いです。
落とし込み竿は全長2.4~3mの極先調子(8:2もしくは9:1調子)のヘチ竿です。
岸壁に沿って仕掛けを落とすので、短い長さで事足ります。
ヘチ釣り(落とし込み釣り)用の竿ならではのガイドと基本機能を充実させたベーシックロッドです。
落とし込み釣りでの繊細なアタリを捉えるグラスソリッド穂先を搭載し、竿尻方向が高くなるよう傾斜がついた肘当ては、長時間落とし込み釣りをしても疲れにくい設計になっています。
全長:2.4m / 2.7m / 3.1m
自重:138g / 165g / 200g
合わせるリールは落とし込み釣りに特化したギヤ比1.0の、通称タイコ型リールです。
他のリールと比べて大幅に軽く、親指ひとつでスプールを回転させてラインを送り込めます。
大口径の90mmスプールで、ラインに巻き癖がつきにくいタイコ型リールです。
スプールの周りにサミングゾーンが搭載され、仕掛けを落としやすい利点があります。
(サミングとは、ベイトリールのラインの放出量を指で調節し、バックラッシュ防止を防止する指の動きのこと。)
自重:90g
ギア比:1.0
ナイロンラインの糸巻き量(号-m):2-150
タイコ型リール以外にも、チヌ用の両軸リールもあります。
シマノのチヌ用両軸リールの定番モデルです。
チヌマチック専用ドラグはハンドルを回せば巻き上げ、ハンドルから手を放せば瞬時にハンドルが逆転しスムーズにドラグがきくため、バックラッシュを軽減できます。
糸出しや操作がスムーズにできるので、大型チヌとのファイトも問題なく楽しめます。
自重:205g
ギア比:7.1
フロロラインの糸巻き量(号-m):2-120, 2.5-100, 3-80
落とし込み釣りのエサ・仕掛け
落とし込み釣りに使うラインは視認性の良いカラーのナイロンラインが良いです。
ナイロンラインの太さは2号前後、遠投はしないので50~100mの長さで大丈夫です。
落とし込み釣りの仕掛けはライン(道糸)・ハリス・オモリ・針を使います。
ハリスは根ズレに強いフロロカーボンの1.5号、オモリはガン玉の1号、B~5Bを用意し、潮の速さや狙う層(タナ)によって付け替えます。
針先につける餌(生き餌)は釣りをする時期によって変えましょう。
春は壁際に付着する貝が少ないため、カニ、モエビ、フジツボ、ノリを使います。
ハイシーズンの夏は、カラスガイやイガイなどの貝類、モエビなどが有効です。
針は餌がカラスガイの場合はチヌバリの2~4号、カニの場合はカイズバリの12~14号がおすすめです。
落とし込み釣りのアクション
落とし込み釣りはラインの変化でアタリを確認します。
ラインの動きとしては、ラインが吸い込まれるように走ったり、逆にラインが止まって糸ふけが大きくなるとアタリの可能性が高いです。
チヌの活性が高い時は一気にロッドを引き込むこともあります。
ラインの違和感を感じた時点で10~20cmほど引き上げてみると良いです。
強くフッキングするのはNGです。
まとめ
チヌ釣りについてまとめると、
・主に堤防や波止で釣りやすく、沖磯や地磯、テトラ、河口など身近で釣れる
・ベストシーズンは3月~6月と9月~11月
・チニング・ウキフカセ釣り・ダンゴ釣り・落とし込み釣りなどの釣り方がある
・チニングロッドは7~8フィートの硬さL~ML 、重めのルアーを遠投する場合にはM
・チニングやウキフカセ釣りには2500~3000番のスピニングリールが◎
・チニングリールにはナイロンラインが0.6号~0.8号を150mほど巻く
・ウキフカセ釣りには長さが5.3m、硬さ(号数)は0.6~1.5号のチヌ竿や磯竿を使う
・落とし込み釣り専用の全長2.4~3mの極先調子のヘチ竿を使う
と、チヌの釣り方は様々です。
チヌ釣り初心者の方は堤防から狙えるウキフカセ釣りか、他のルアーフィッシングをされたことがあればチニングから、ぜひチャレンジしてみてください。