伊佐木(イサキ)は体の色は緑がかった褐色が特徴的な魚で、梅雨の時期は特に美味しいとされており「梅雨イサキ」と呼ばれる高級魚です。
イサキは白身魚で淡白な味わいですが、身の脂も多いため、お寿司や刺身にして食べるととても美味しく、満足感が得られます。
今回はイサキの捌き方から旬の時期、イサキが釣れる場所についてご紹介します。
投稿者プロフィール
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好きな釣り:SWルアー
家から海が近く幼い頃はサビキ釣り、学生時代は堤防からイカ釣りやショアジギングをして楽しんでいました。
4年前に知り合いの船で初めて船釣りに行った時に釣れたブリの引きの強さを見て青物釣りに興味を持ちました。
今となっては引きが強烈で、かっこいいヒラマサに魅了され毎週のようにショア、オフショアから魚を狙って釣りに行ってます。
今後はヒラマサ以外にもGTやマグロなどビッグゲームからクエ、石鯛などの底物釣りにも挑戦をして釣りの楽しさ、魅力を発信していきます。
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目次
イサキはどこで釣れる?旬の時期と漁獲量の多い場所
イサキは東北地方以南から鹿児島県あたりに生息しており、長崎県・福岡県・島根県などで漁獲量が多いです。
旬の時期は初夏の5月~7月です。
この時期は産卵期と重なるため、旬のイサキは卵や白子もとても美味しいですよ。
水深50mほどの岩礁域に生息していますが、夜になると海面近くまで上がってくることもあるため、夜釣りもおすすめです。
イサキ釣りは船からだとコマセ釣り、岸からだと遠投竿を使ったカゴ釣り、また近年はライトジギングでも釣ることができます。
イサキは群れでいる魚なので、一尾が掛かると追い喰いでヒットを連発することがありますが、水産資源保護のため、各地や船宿でイサキの制限尾数を設けていることがありますのでご注意ください。
イサキをスーパーで買うときの目利き
イサキは養殖も行われていますので、比較的安く購入することができます。
スーパーでよく見るのは、20㎝~30㎝ほどのサイズが多いです。
目利きの前提として、イサキは基本的に目が濁っているので、目が澄んでいるかどうかはあまり鮮度の基準になりません。
・目が黒々としている
・全体的にハリがあり、体全体がまるまる太っている
この2点を意識してイサキを選んでみてください。
イサキを捌いて姿造りで盛り付ける!捌き方の手順と動画解説
鱗を取りエラと内臓を取り出す
作業1:鱗を剥ぐ
まずは魚を綺麗に水洗いしましょう。
頭を押さえ、背側から鱗を剥いでいきます。次に腹側の鱗を剥ぎ、最後に簡単な真ん中の鱗を剥ぎます。
裏側も同じように鱗を剥ぎ、仕上げに包丁で残った鱗を落とします。
今回は姿盛りですので、頭とカマの鱗は残します。
海水には腸炎ビブリオという細菌が生息しており、食中毒の原因となりますので釣った魚に限らず、スーパーや魚屋さんで購入した魚も必ず真水で洗い流すことを忘れないようにしましょう。鱗取りは取りにくい箇所(背側と腹側)から取り、最後に簡単な箇所を取りましょう。鱗の取り残しが少なくなります。姿盛りの場合、頭とカマの鱗を落とさないように注意してください。
作業 2:エラを取り出し、内臓を出す
頭を右に向けエラを開き、エラの淵についている膜に切り込みを入れます。
切り込みを入れた逆側のエラから包丁を入れ、包丁でエラを押さえながら、魚を回すようにしてエラを取り出します。
エラ抜きは包丁を動かしたり、切っ先(刃先)に力を入れすぎると切れてしまう為、
包丁の側面でエラを巻き取り、押さえるようにしましょう。
逆包丁で肛門から下ビレまで切ります。
4月~7月まではイサキは産卵期に入り、大きい卵巣がパンパン入っています。
あまり包丁を深く入れすぎると、卵を傷つけてしまうため、刃先を使って腹を切りましょう。
魚を腹側が上になるように置き、頭から下ビレに向けて斜めに包丁を入れます。
腹が開きますので、そこから内臓を取り出し、水洗いします。
3枚に卸して皮を剥ぎ柵を作る
作業3:3枚卸
頭を右に向け、腹側から包丁を入れていきます。
背骨まで包丁をいれ、次は背側を卸します。
身の中心だけがつながった状態になりますので、尾ビレの方から逆さ包丁で身を剥がし、頭の方に背骨に沿って包丁を滑らせて卸します。
最後に尾ビレの繋がった身を切り、片身が卸せました。
次は上身を卸します。
頭から下ビレに向けて切ります。
この時に力を入れすぎるとすぐに頭が取れてしまうため、力を入れすぎないように注意しましょう。
腹側を上に向け、背側から卸し、腹側も同じように卸します。
3枚卸しの完成です。
作業4:皮剥ぎ
皮を剥ぐ前に、まずは腹骨を取り除きます。
次に、外引きで皮を剥ぎます。
尾の方に切り込みを少し入れます。
皮を左手に持ち皮と身の間に包丁を入れて、皮を引っ張りながら剥がしていきます。皮目のギリギリを狙って剥がします。少し残ってしまった場合は、トリミングしましょう。
腹骨を削ぐ場合は包丁の刃を横に向けて腹骨に刃をあてるイメージで削いでみましょう。イサキは比較的、身離れが良く皮を剥ぎ易いです。
あまりにも包丁を皮に当てすぎると皮が切れてしまいますので、包丁の角度に注意が必要です。
作業5:柵取り
皮目を下にして、中骨に沿って両サイドを切り落とし、中骨を取り外します。
中骨を広く切り落としすぎると、身が少なくなりますので、骨のギリギリを狙って切り落としましょう。
半身の皮目をバーナーで炙る
作業6:皮目をバーナーで炙る
水気をしっかり取り、ステンレスバッドに皮目を上にしておきます。
バーナーで焦げ目がつくまで炙りましょう。
炙り終わったら、冷蔵庫で冷やします。
盛り台を作り、刺身を切る
作業 7:盛り台を作る。
まずは姿盛りの骨の頭の中に血や水分が出ないように、大根ケンを入れます。
胸ビレを少し手で裂いて、エラ蓋の内側へ入れます。
胸ビレが広がり躍動感がでます。
その次に串打ちをします。
頭を左に向け、尾の根元付近に串を通し、頭へ串を打ちます。
盛り台に大根ケンを敷き詰め、頭の方へクマササと大根ケン、大葉を置き串打ちした骨を置きます。
刺身を盛る箇所にも大根ケンを敷き、大葉を盛りつけ盛り台の完成です。
姿盛りに関わらず、刺身を作る上で大切なのが、大根ケンの盛りつけです。
刺身を上手に盛りつけるコツは、大根ケンを盛りつける際に、奥側が高くなるように傾斜をつけ盛りつけましょう。
作業 8:薄造り
下身の背身を薄造りに使います。
最初の1切れ目は形が悪いため外します。
切った身は上を折り曲げ、盛り台に盛り付けていきます。
刺身の幅が指3本程度の長さに揃えましょう。
波形になるように盛り付けていきます。
薄造りを切る場合にまな板に対して、45°程度の角度をつけて置くことで薄造りが切りやすくなります。
まな板に対して包丁の角度を90°~0°に近ずけていく分だけ身の幅は広くなり、身を斜めに切るほど刺身の長さは長くなります。薄造りは刺身の長さが4cm~6cm前後、身幅が1.5cm~2cm前後、厚さが2mm~3mm程度に切りましょう。
作業9:焼霜造り
焼霜造りの方は平造りで切ります。
皮目を上にして、中骨に沿って両サイドを切り落とし中骨を取り外します。
食べた時に皮が口に残らないように、あらかじめ飾り包丁を入れておきます。
最初の1切れ目は形が悪いため外します。
刺身の幅は指3本程度の長さに揃えましょう。
包丁を傾けることで、刺身の長さを調節します。
斜めに切る→包丁を90°に戻す→右側に身を送る→身を置く。
山型に切ることができ、立体感がでて綺麗に見えます。
包丁を斜めに傾けて切ることで刺身は長くなり、垂直に切ると短くなります。
イサキはブリなどの青物に比べ身が薄いため、刺身の長さは3cm~4cm前後、厚さは1.5cm前後で切ると良いです。
作業10:あしらえを入れ完成
レモンスライス、パセリ、人参ケン、ラディッシュをあしらえて完成です。
あしらえを入れることで鮮やかになります。
白い大根ケンが刺身の間から見えると見栄えが悪くなるため、大根ケンが見えないように隙間が空いた箇所にはあしらえを盛りつけましょう。
まとめ
今回は4月~7月にかけて旬を迎えるイサキ (伊佐木)を捌いてみました。
イサキはカゴ釣りやフカセ釣り、最近ではルアーフィッシングでも狙える魚となっています。
旬のイサキはとっても脂がのっていて、お刺身以外でも今回作ったような焼霜造り、吸い物、お煮付け、フライ、ムニエル、塩焼き、天ぷらなど料理の幅も広く美味しくいただけるお魚です。
旬の時期のイサキは脂がのっており、身が柔らかいのが特徴です。
お刺身やムニエルなど生食でいただくことで、イサキの甘味のある脂を味わうことができます。
姿盛りで残った骨や卵もお煮付けやお吸い物で美味しくいただけます。
お刺身を食べた後の後造りとしてもオススメですよ。
丸ごと煮付けにする場合は、あらかじめ煮汁を煮立たせておいてから、イサキを入れます。
元々柔らかい身が、煮付けにすることでさらにトロけ、最高の口溶けを楽しむことができます。
皆さんもイサキを釣って、ご自身で捌いて食べられてみてはいかがでしょうか。
イサキの姿造りで使用した材料
・イサキ(伊佐木)1尾 サイズ(40cm前後 800g) 背身 2本
・大根ケン 約500g
備考:スーパーなどで売っていただけます。
・大葉3枚
・ラディッシュ 1/3個
・レモン1/4個
・きゅうり1/4本
・クマササ 1枚
・木製舟盛り台 サイズ(約33×15×6cm)
・笹すだれ サイズ(幅×奥行95×150mm)