ブラックバスという魚を様々なルアーや釣り方を考えて釣る非常にゲーム性の高い釣りです。
天候や地形など、その時々で状況が変化していくため、同じ方法が常に通じるわけではないということが、この釣りの難しさであり楽しさだったりします。
では、そんなバスフィッシングを始めるには、まずはどんな道具を揃えれば良いのか?
釣具屋に行ったら店内には様々な釣具が並んでいます。
何から見ていけば良いのか解らないですよね。
この記事では今からバスフィッシングを始めたいという方に最初に揃える道具をご紹介していきます。
投稿者プロフィール
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好きな釣り:ブラックバス、ヒラマサ
幼少期(当時3歳)に祖父に連れられ、管理釣り場にマスを釣りに行ったのが私の魚釣りとの出会いでした。
釣りをしながら成長し、今では仕事も釣り関係。そんな私の人生で養った事が少しでもこの釣行ガイドで役に立てば光栄です。
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目次
ロッド(釣り竿)ってどんな種類があるの?
ロッド
魚を釣るには竿が必要です。ロッドには大きく分けて2種類のタイプがあります。
スピニングロッド
スピニングリール用のロッドです。
釣り竿といったら最初に思いつくのがこのタイプの竿では無いでしょうか?
竿に対してリールが下側にくるタイプのものです。
ベイトロッドに比べ竿全体の軽さや、よりウエイトの軽いルアーを快適にキャストするのに
適しています。
ベイトロッド
ベイトリール用の竿です。
グロップ部分にトリガーと呼ばれる指を掛けるための突起が配置されているのが特徴です。
スピニングロッドに比べ竿全体にハリがあるものが多く、重量もやや重めです。
しかし、スピニングロッドよりも竿自体のパワーが強く、よりウエイトの重いルアーを快適にキャストすることができます。スピニングロッドよりもパワフルな釣りに適しています。
最近ではベイトフィネスというジャンルの登場により、従来よりもより繊細なロッドも増えてきています。
リールってどんな種類があるの?
リール
ルアーをキャスト(投げる)したら、ライン(糸)を巻き取ることが必要になりますよね。
リールはラインを巻き取るためと、ルアーをキャストするために、ロッドと同じくらいに釣り人のこだわりが表れる部分です。
スピニングリール
釣りにあまり馴染みのない方には、リールといえばこのタイプを思い浮かべるのではないで
しょうか?
初心者におすすめとされるのがこのスピニングリールです。
ベイトリールに見られる様なバックラッシュといったトラブルがなく、初めてリールに触るといった方でもキャストが可能という点ではまさに初心者にうってつけのリールです。
しかし、使用するラインの種類や太さによってはライントラブルに見舞われる事もあり、一概に簡単に扱えるリールというわけではありません。
バスフィッシングでは2500 番台の大きさが取り回しがよく扱いやすいでしょう。
ベイトリール
バスフィッシングといえばこのタイプのリールのイメージが強いのではないでしょうか?
リール自体の見た目のカッコよさや、キャスト時の一連の動作など、視覚的なカッコよさではスピニングリールよりもはるかに上でしょう。
大きなルアーを扱う際や、カバーなどへの打ち込みの釣り、正確なキャストでピンポイントを狙う釣りやパワフルな釣りでは必需品と言っても過言ではないでしょう。
すでにバスフィッシングを始めている方の殆どが既にお持ちなのではないでしょうか?
しかしそんなベイトリールにもデメリットもあります。
バックラッシュといったライントラブルです。
始めてベイトリールを使用した際には、殆どの方が経験したことがあるのではないでしょうか?
最近ではバックラッシュを軽減させるための技術が盛り込まれたリールも販売されています。
初めて購入する際には釣具屋の店員さんや経験者の友達などに、使用したいルアーや使って
いるロッドなどを伝えた上での意見を聞いてから購入するのがおすすめです。
初めて購入するリールはスピニングがおすすめと言いたいところですが、正直なところどちらを選んでも大丈夫です。
見た目で選んでも良し。好きなプロが使っているものと同じ機種でも良し。人それぞれで使用感などは変わってきます。
正しい使い方や用途、道具の特徴を理解した上で使用すればどんな道具でも練習次第で使いこなせます。
何よりも好きな道具でなければ愛着が持てないですし、使い続けることが出来ないですからね。
好きな道具を使いこなせる様になるまでも釣りの楽しみの一つです。
ちなみに、筆者の初めて購入したリールはベイトリールです。
今のリールは昔と比べて完成度も高くなり、様々な技術改良がされています。
初めてのリールにベイトリールを選ぶのも良いですよね。
ラインってどんな種類があるの?
ライン
ライン(糸)はルアーとアングラー(釣り人)を繋いでくれる、いわゆる命綱です。
ラインの重さや太さ、材質の違いなどが様々で、膨大な種類が展開されています。
初心者の方がタックルを揃える中で、一番お金をケチってしまうのがラインです。
しかし、膨大な種類が展開されているということは、それだけこだわるべき要素があるということです。
まずは基本的な3 種類についてご紹介します。
ナイロンライン
3 種類のラインの中で一番価格帯が低いラインです。
その名の通りライン自体がナイロン素材で出来ているため、しなやかで伸びがあり、直線強度が強いという特徴があります。
しかし、水を吸収し膨張しやすいという特徴を持っているため、耐久性には劣るといったデメリットがあります。
あと、ナイロンラインはしなやかで糸癖がつきにくく、バックラッシュを軽減できるといったメリットもあります。
フロロカーボンライン
比重が重いために水に沈みやすく、スレにも比較的強いため、ボトム(底)の釣りに適しています。
固くて伸びが少ないという特性を持っているので、感度が良くアタリが取りやすいラインです。
デメリットとしては伸びが少ないため、引っ張り強度が低く、細いラインだと強く引っ張るとすぐに切れてしまいます。
素材が固いために糸癖がつきやすいといった特徴もあります。
価格帯はナイロンに比べてやや高価なものが多いです。
PEライン
PE(ポリエチレン)素材を何本も編み込んで作られたラインです。
ファッションに詳しい方なら、東洋紡績のダイニーマがまず思い浮かぶのではないでしょうか?
価格帯は3 種類の中では一番高価です。
耐久性、感度、遠投性、強度の全てが非常に高いという特徴があります。
比重が軽く、水に浮くという特徴を持っているため、トップ(水面)の釣りに適しています。デメリットは価格面の高さです。
ラインの沈み方ってどう違うの?
下の図は水に沈むタイプのルアーをキャストした後の3種類のラインの水中への沈み方を表したものです。
PEは比重が軽く水に浮くため、ボトムでの釣りには不向きであると言えるでしょう。
沈むタイプのルアーを使用する際に、軽いルアーだとラインの浮力に引っ張られて水中でのルアー姿勢やアクションが変わってくる可能性があります。
逆に底の障害物や岩などにラインが擦れないため、根擦れ(底に沈んだ障害物などにラインが擦れて傷つくこと)の心配がないとも言えます。
ナイロンはPEとフロロの中間といった具合でしょうか。
水面でのアクションを主とするトップウォーターや、ボトムで使用するワームなどを一種類のラインで使用できるといった点が、初心者にとってはうれしいですね。
トップとボトムの両方の釣りができて万能じゃないの?と思うかもしれませんが、どっちつかずで中途半端と言い換えることもできます。
フロロは比重が重く水に沈みやすいため、主にボトムの釣りに向いているということが図を見ても想像できますね。
しかし、図を見てもわかるように、底に沈んだラインが底の障害物などに擦れて根擦れが起こりやすいといったデメリットがあります。
根擦れに気がつかずに魚を掛けた瞬間に切れたといったトラブルの原因にもなります。
ラインの太さってどれを選んだらいいの?
ラインの太さはポンド(lb)や◯◯号といった呼び名で表されます。
下の図では基本的なラインの太さと強度(強さ)の関係を表しています。
ナイロンとフロロカーボンの号数からのポンド数への換算法は以下のようになります。
【 号数× 4 = 強度( lb / ポンド数 ) 】
※PE ラインはナイロンラインやフロロカーボンラインと違い、複数の糸を撚り合せた撚糸である場合が殆どです。
上の計算式では正確な強度の数値が出せない場合があります。
それでは、上の表を参考にして簡単に想像しながら考えてみましょう。
0.8 号(3ld)は強度は1.4kg です。つまり1.4kg 以上の負荷が掛かると切れてしまうということですね。
この数値に素材特性による強度とロッドのしなり、リールのドラグによる負荷の分散を考えると、強度の数値の上限はさらに引き上げられると考えられます。
しかし、ルアーやフックとの結び目は、ラインの折れや引っ張り強度の低下によってライン自体の耐久強度は低下していると考えられます。
いろいろと説明してしまいましたが、要するに太ければ強く細ければ弱いということですね。
それなら太いラインを使えばいいじゃん!と思いますよね。
しかし、そんな単純なものでもありません。
太いラインは強度が強い反面でライン自体の質量の上昇による重量の増加や、表面積が増えることで水の抵抗も増してしまい、流れのあるところではルアー操作がしにくくなるといったデメリットもあります。
リールへの最大糸巻き量も減ってしまいます。
細いラインは強度は落ちますがラインに伝わる振動などを捉える感度が敏感になります。
細かな振動も捉えることができ、ラインの振動幅が細いため、手元に感度として捉えやすいということですね。
これらのメリットとデメリットを考慮し、自分の釣りのスタイルにあわせて最適なラインを選択してみましょう。
初めのうちは、ご自身の購入したロッドのスペックに記載されているポンド数の範囲内のラインを使用するのがおすすめです。
各ラインの特徴や、メリットとデメリットを理解してライン選択を行えば、ルアーの性能を100%発揮することができ、その結果として釣果に繋がってきます。
筆者の場合、今ではフロロがメインですが、初めはナイロンを使用していました。
理由はトップからボトムまでのいろいろな釣り方を試したかったからです。あとは価格面ですね。
ラインの太さなどによって耐久性がどれだけ変わってくるのかを試したかったということもあり、安くてたくさん揃えられるナイロンラインを選びました。
ラインの太さに関しては、使用しているタックルバランスや釣り場にあわせて選択しています。
ルアーってどんな種類があるの?
ルアー
魚や虫、その他の餌の形を模した疑似餌がルアーです。
数多くのルアーの中から最適なルアーを選択しブラックバスを釣り上げるのがバスフィッシングの一番の醍醐味です。
その時の状況に合わせて自分の選択したルアーでブラックバスを釣り上げた時は、言葉では言い表せない喜びがあるものです。
一言にルアーと言っても様々な形や素材の違い、潜行深度や重さや動きなどによって種類や名称が変わってきます。
もっともポピュラーな、プラグなどのバードルアーから、ゴムなどの柔らかな素材を使用したソフトルアーなど膨大な種類が市場に出回っています。
まずは代表的なものから紹介していきます。
ハードルアー
固いプラスチック、木材や金属などを使用して作られた小魚などの形を模したルアーです。
プラグと呼ばれるプラスチックで作られたものが一般的で、形や用途が様々なものがあります。
ミノー
小魚に似せた形のルアーです。
リップ(先端の舌のような部分)で水の抵抗を受け、リップの形状により潜行深度やアクションが変わってきます。
シンキングタイプ(沈むタイプ)、サスペンドタイプ(潜行後に水中に留まるタイプ)、フローティングタイプ(水に浮くタイプ)など、ミノーの中にも数種類あり、リップのないリップレスミノーと呼ばれるものもあります。
クランクベイト
ミノーに比べるとやや丸型のシルエットの小魚に似せたルアーです。
リップで水の抵抗を受け、ブルブルと震えながら水中に潜っていきます。
リップの長さや形状により潜行深度が変わり、シャロークランク(浅い水深)、ミディアムクランク(中層)、ディープクランク(深い水深)などルアーを引いてきたい水深によって使い分けることが出来ます。
フローティングタイプ(水に浮く)のものが一般的で、浮力を活かして障害物を回避したり、ルアーを引いてきたい水深をコントロールすることもできます。
ボトム(底)の餌をつついている魚をイメージさせるようなアクションをさせるのに適しています。
シャッド
小魚に似せた形のルアーで、ミノーとクランクベイトの中間の水深を狙いたいときに使用します。
比較的小粒で軽量なものが多く、リトリーブ(リールを巻いてラインを手繰り寄せる)すると、細かいピッチで泳ぐといった特徴があります。
サスベンドタイプのものが多く、ストップ& ゴーと呼ばれる水中で一度動きを停止させてから再度アクションさせるといった、リズムに変化をもたせた使い方ができるのが特徴です。
バイブレーション
リップレスクランクとも呼ばれる縦扁平の小魚の形をしたルアーです。
扁平ボディーでブルブルと小刻みに振動するアクションが特徴です。
シンキングタイプでキャスト後に放置しておくとゆっくり沈んでいきます。
幅広い層を引いてくることができるルアーで、広大なフィールドでバスを探ることに優れています。
スピナーベイト
ブレードと呼ばれる金属の板とスカートが特徴的なルアーです。
ブレードの回転によってフラッシング(光の反射)と水圧を受けての振動でバスを誘います。
根掛かり回避能力に優れており、地形や水中の障害物のわからない初めての釣り場でのサーチベイトとして使用されることの多いルアーです。
ポッパー
トップウォーターと呼ばれる水面でアクションさせてバスを誘うルアーの一種です。
ルアーの口に設けられたカップと呼ばれる水を受ける凹みが特徴の水面に浮くタイプのルアーです。
ロッドの動きやラインテンションを活かしアクションさせます。カップにより水を捉え、水面で音と水しぶきを出しながらバスを誘います。
ルアー操作にコツがいるため、慣れるまでは上手く動かせないことがあります。
バズベイト
金属の大きなプロペラとスカートが特徴的なルアーです。
プロペラの回転によってフラッシング(光の反射)、音、水しぶきでバスを誘います。
トップウォータと呼ばれるルアーの一種ですが、ルアー自体は水に浮かず沈みます。
水面でアクションさせるために、沈んでしまわないように巻き取り速度やロッドの角度などで調整してあげる必要があります。
ワーム(ソフトルアー)
柔らかいプラスチックやゴム等の素材で作られたルアーの総称になります。
代表的なものにワームと呼ばれるものがあり、加工の自由度の高さから様々な形や色のものがあります。
価格もハードルアーに比べ比較的安価で初心者におすすめですが、柔らかい素材で出来ているため、ワームが千切れてなくなってしまうことがあります。
フック(針)やシンカー(錘)を別途購入する必要もあり、トータルの金額で考えるとハードルアーよりも割高になってしまう場合もあります。
結局何を買えばいいの?何が一番いいの?
いくつか紹介してきましたが、結局は何を買えばいいの?と思われるでしょう。
とにかく1 匹目を早く釣りたいといった方はスピニングタックルを揃え、フロロカーボンラインを巻き、使用するルアーは小さめのストレートワーム系やグラブ系のワームを購入するのがいいでしょう。
練習なんてしたくないし初めからバスを釣ることに集中したいという方は迷わずスピニングタックルを購入し、ライントラブルの少ないナイロンラインを使用するのがおすすめです。
しっかりと練習をしてから釣りに行きたい、扱いの難しい道具を使いこなしたいという方はベイトリールを選択したり、フロロカーボンラインやPE ラインを使用したり、予算に合わせてデザインなどの見た目から好きなものを選んでもいいと思います。
継続して趣味やスポーツとして楽しんでいきたいのか、あるいは一時の好奇心で終わらせるのかによって選択肢は変わってきます。
バスフィッシングは趣味でもありスポーツでもあります。
さらに道具を使用する以上、よほどの天才でなければ練習なしでは使いこなせません。
練習の段階で諦めてしまうのか、難しさを克服していく過程も楽しめるかは人それぞれです。
まずは上手になることよりも、継続して楽しむことから始めてみましょう。
きっと日に日にバスフィッシングにのめり込んでいけるはずです。