釣り人に人気の青物といえばブリやヒラマサなど大型青物が浮かびますが、釣り初心者におすすめなのが「サバ(鯖)」釣りです。サバは青物の中でも釣りやすく、堤防でも沖でも釣れる身近な魚です。
サバ釣りはエサ釣り(サビキ釣りやコマセ釣り)が主な釣法でしたが、近年では「サバング」なるルアーフィッシングも人気になっています。
今回はサバの生態から釣れる時期やポイント、サバの釣り方(サバング・サビキ釣り・ジグサビキ)を解説します。
投稿者プロフィール
父親の影響もあり幼少期の頃から様々な釣りを体験してきました。現在は、北部九州エリアを中心にバスフィッシング、エギング、シーバス、更にはヒラマサキャスティングまで『ルアーフィッシング』をメインに幅広く活動しています!
何よりも、釣りが好きで日本三大怪魚である『アカメ』と出会う為だけに四国へ弾丸釣行したり、全国各地を飛び回る事も少なくありません。
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目次
サバとはどんな魚?
サバは北海道北部を除く日本各地に分布する、スズキ目サバ科の魚です。
腹部は銀白色、背面部は青緑色に不規則な波状紋があるのが特徴で、アングラーの中では「青物」と呼ばれる部類に入ります。
主に「マサバ(平サバ)」「ゴマサバ(丸サバ)」「タイセイヨウサバ」の3種類があり、全長は最大50cm前後で、サバ釣りでよく釣れるのは30cm前後が多いです。
産卵期はおよそ春から夏(2月~8月)で、春に北上し、秋に南下という流れで回遊する習性があります。
サバは幼魚の時にはプランクトンや甲殻類、イカ類を、成魚になるとイワシやアジなどの小魚などを捕食するフィッシュイーター(肉食魚)です。
なので、釣りに使用する餌はオキアミ、ルアーなら狙うサバのサイズに合わせてイワシやアジなどを模したものを使うと◎
ヒラマサやタチウオなど他の青物を狙っている際によくゲストとしてサバが釣れますが、あまりサバメインで釣るアングラーは少ないかと思います。
ただ釣り初心者には釣りやすいターゲットとなりますので、特に青物に初挑戦される方はサバから狙うのがおすすめです。
サバ釣りの時期・時間帯
場所によって回遊してくる時期が少しずれますが、サバは初春から初冬(4月~12月)と非常に長い期間釣れます。
それぞれの時期によって釣れるサバの種類や大きさに違いがあります。
・4月~5月:5cm~10cmの豆サバが回遊し始める。サビキ釣りや小さめのワームで釣るのが◎
・6月~8月:15cm~20cmほどの小サバ・中サバに成長するため、ワーム以外のルアー(特にメタルジグ)でも釣れるようになる。数釣りが狙いやすい時期。
・9月~10月:20cm~30cmの良型サバが釣れるようになる。水面から目視でサバの群れが確認できることもあり、堤防での釣りや数釣りが最盛となる。
・11月~12月:数釣りは狙えないが、40cm超えの大サバが釣れやすい時期。堤防よりも船釣りが◎。以降の冬の時期(1月~3月)はオフシーズンとなる。
サバのベストシーズンは9月~10月です。
活性の高まったサバは引きがよく、回遊の時間帯と被れば入れ食い状態となり、数釣りも楽しめます。
狙う時間帯は基本的に朝まずめ・夕まずめがおすすめですが、それ以上に、アジやイワシなどベイトフィッシュが回遊してくる時間帯に合わせるのが大事です。
潮止まりを避け、上げ潮となる時間帯を狙うのが◎
またサバは夜釣りでも釣れます。
日中よりもサバの活性は落ちますが、常夜灯付近にはベイトと合わせて大型のサバが回遊してくることがあるので、大物狙いは特に夜がおすすめです。
サバ釣りのフィールド・ポイント
基本的にはシーズン中であれば、どこでもサバは釣れます。
ただし、時間帯に限らずベイトの回遊がない場所にはサバもいませんので、釣果をあげるためにはまず魚が回遊しているかどうかをしっかり見極める必要があります。
時期的には、シーズン入りの晩春から初夏(4月~6月)と、シーズン終わりの初冬(11月~12月)は沖で釣れることが多いです。この時期は船釣りや磯釣りが良いですね。
7月~10月あたりのハイシーズンは堤防・磯・砂浜(サーフ)などのショアからよく釣れます。
堤防や防波堤では、堤防の先端や角が優良ポイントになります。
ハイシーズンは漁港内までサバが回遊してきます。漁港内でも潮が流れている場所や、海面の色が濃くなっている深場があるポイントから釣ると、サバの群れにあう確率が上がります。
数釣りを楽しむなら水面のナブラ(青物が小魚を追い詰めて海面がざわつく瞬間)を注視し、ポイントを探ります。
磯から釣る場合も同様に、ヒラマサやブリなど他の青物が寄ってきやすいポイントよりも、水深の深い場所が局所的にあるような、複雑な地形の方がサバが溜まっています。
特に大サバを狙う際には、急に深くなっている釣り場を重点的に狙いましょう。
サバの釣り方
サバの釣り方にはウキ釣り、カゴ釣り、コマセ釣り、飛ばしサビキなどいろんなアプローチがありますが、おすすめの釣り方はサバング(ライトショアジギング)・サビキ釣り・ジグサビキの3つです。
堤防などショアから狙う際には昔からエサを使うサビキ釣りが一般的でしたが、最近ではルアー釣り(サバング)も人気が高まっています。
この記事ではサバング(ライトショアジギング)・サビキ釣り・ジグサビキを丁寧に解説していきます。
釣り方➀サバング/ライトショアジギング(ルアー)
サバングとは、メタルジグやワーム、ペンシルベイトなどルアーを使ってサバを狙う釣りを指し、「アジング」のようにじわじわと流行ってきている釣りジャンルになります。
釣り方としてはライトショアジギングと同じで、太刀魚用の軽めのタックルを流用することが多いです。
他にも、アジングタックルや軽めのシーバスタックルでも代用可能。
ベイトが回遊している場所やナブラが見える方向へルアーをキャストし、サバを誘います。
ショアでも船釣りでも使える釣り方です。
サバングの参考動画はこちら↓↓↓
サバングのロッド・リール・仕掛け
サバング専用のタックルはないため、ライトショアジギングやアジング、シーバスタックルを流用します。
サバは大きくても50cmほどですので、目安としては5~30gほどのメタルジグが扱えるタックルであればOKです。
ロッドの長さは6~8ft、ロッドの硬さはアタリがわかりやすいようML~Mクラスで穂先が少し柔めのものを選びましょう。船釣りで遠投したい場合は10ftまでのロッドも視野に入ります。
使用するのは小~中型のスピニングリールで、大きさは2000~2500番台、船釣りで他の魚もかかる場合は4000番台まで見ておくと◎
ギア比は好みですが、サバ自体はそこまで重くないのと、サバングはある程度ロッドアクションを行うため、ハイギアタイプで速巻きできると釣りがしやすいです。
ラインはPEライン0.6号~0.8号を150m~200m巻きます。
堤防や漁港内であれば150mまでで十分です。
ラインシステムを組むのが面倒な場合は、ナイロンライン1.5号~3号でも大丈夫です。
サバングのルアー
青物を狙うショアジギングでは主にメタルジグを使用しますが、サバングでは30gまでの軽量ジグのほか、ワームやミノー、小型のペンシルベイトなど様々なルアーを使います。
狙うサバの大きさやサバが回遊しているレンジ(水深の範囲、タナ)によって使い分けます。
豆サバや小サバの場合はワームをや軽量かつ小型のジグを、中サバ~大サバは30gほどの小・中サイズのジグやミノー、ペンシルなどを使うのが◎
またレンジに関しては、表層~中層だとフローティングミノーやペンシルベイト、中層~ボトムだと重めのメタルジグやシンキングミノーが最適です。
磯釣りや船釣りだとバイブレーションも有効です。
おすすめのルアー↓
メジャークラフト ジグパラ ショート
重さ:20g / 30g / 40g /50g / 60g
ジギングでは大定番のジグで、重さのバリエーションも豊富なメタルジグです。
サバングには20gと30gを使用するのが◎
ショートレングスなので空気抵抗が少なく、そのぶん遠投もしやすいです。
ダイワ ショアラインシャイナーZ セットアッパー 125S-DR
重さ:18g / 22.6g / 26g / 39g
サイズ:97mm / 110mm / 125mm / 145mm
ショアラインシャイナーはダイワのシーバスルアーの定番ですが、125S-DRは青物の実績が高いミノーです。
最大2mのレンジをカバーでき、スローシンキングタイプなので中層~深層までサバの動向をじっくり探ることができます。
サバングの手順・アクション
サバングの流れとしては、サバやベイトが回遊していそうな場所にルアーを投げ、最初はすぐに巻かずに数秒フォールさせ、サバのいるレンジ(タナ)を探ります。
基本はただ巻きとワンピッチジャーク(竿を1回あおるごとにリールを1周巻く)で、アクションで誘いを入れたあとはフォールを挟むとうまく釣れることが多いです。
ナブラの周辺に投げ込む場合は、逃げ惑うベイトを装うためワンピッチジャークやショートジャークで巻き続けながら小刻みにアクションを加えるのが◎
サバはあまりスローなアクションを好まない印象で、気持ち速めにキビキビしたアクションが良いです。
サバは運動量が多くよく動き回るため、掛かったら速めに回収しましょう。
釣り方②エサを使ったサビキ釣り
サビキとは、エサに似せた小さな疑似針(=サビキバリ)を連ねた仕掛けのことで、サビキ釣りは5~7本ほどの針とオモリのついたサビキ仕掛けを投げこんで釣る方法です。
サビキカゴにエサとなるアミエビを入れ、仕掛けを海中に沈めて狙ったタナに着いたら竿を上下に振り、撒きエサを広げてベイトやサバを誘います。
主に堤防に回遊してくる豆サバ~小サバを釣るのに手軽な釣法として、サバのハイシーズンにはよく用いられます。
回遊している群れを見つけたらすぐサビキの仕掛けを落とすことで、入れ食いになり釣果を伸ばすことができ、数釣りもしやすいです。
釣り初心者やファミリーフィッシングに最適な釣法です。
サビキ釣りのロッド・リール
サバのサビキ釣りに使うロッドは、2~3号(5.3mmほど)の振り出し竿や投げ竿、シーバスロッドでも代用可能です。
合わせるリールは小~中型のスピニングリールで、番手(大きさ)は2000~3000番がおすすめ。
ライン(道糸)にはナイロンラインもしくはPEラインを使います。
飛距離のいらない堤防や漁港内でのサビキ釣りは、切れにくいよう少し太めの号数を選びましょう。
ナイロンラインは3号前後、PEラインは0.6~0.8号で、PEラインの場合は必ずリーダーを結びます。長さは100~150mあれば十分です。
サビキ釣りの仕掛け・エサ
最近ではサバをメインターゲットにする釣りが人気になっていますので、サバのサビキ釣り専用の仕掛けも販売され始めました。
良型サバに対応する太めのサビキ仕掛けです。
ピンクスキンと3色の針によってアピール力が抜群。
幹糸が太めなのでジグサビキとしても使えます。
他にも、アジ釣り用のサビキ仕掛けを代用することもできます。
オモリは仕掛けの一番下にぶら下げる場合と、カゴにオモリが付いている場合があります。
ストラクチャーや藻など根掛かりしそうな場所ではカゴにオモリが付いたタイプを使用するのがベターです。
使用するエサはアミエビでOK。
1ブロック購入すれば半日はサビキ釣りが楽しめます。
サビキ釣りの手順・アクション
釣り方は、仕掛けを投げてコマセ(エサ)を撒き、ただ巻きでアタリができるのを待つだけです。
数回しゃくってエサを撒き、ただ巻きでサバがいるタナを探ります。
アタリがなく渋い場合には、2回ほどしゃくってフォールさせると○
アタリが来たら早めに仕掛けを回収します。
数釣りを狙う場合には数匹かかるのを待つことが多いですが、サバは針に掛かると激しく動き回って仕掛けやラインが絡みやすい(=お祭り状態になる)ので、数匹掛かるのを待たずに巻き上げましょう。
サビキ釣りで長く数釣りを楽しむためには、アタリがあったポイント周辺に追加のコマセを振り巻くことで、サバを逃さずその場に留めるのがコツです。
釣り方③サビキ+ルアーのジグサビキ
ルアー+サビキのジグサビキは、サビキ釣りとジギングを組み合わせたもので、サビキ仕掛けの下にオモリではなくメタルジグを付けて釣る手法です。
ジグサビキ専用の仕掛けを使い、仕掛けにあるサビキ針はオキアミやプランクトンに似せているため、コマセ(エサ)は必要ありません。
ライトショアジギングやサバングと比べると、メタルジグだけで数釣りが楽しめることが強みです。
またサビキ釣りと異なり、ジグサビキは遠投することで広範囲を探ることができます。
ジグサビキは釣り場を選ばない汎用性の高い釣法で、船・堤防・磯などどこでも楽しめます。
ジグサビキの参考動画はこちら↓↓↓
ジグサビキのロッド・リール
ジグサビキのタックルは基本的にサバング(ジギング)と同じでOK。
遠投を想定して、ロッドの長さは7~9ft、ロッドがタックルトータルの重量に耐えられれば問題ありませんが、数匹同時に釣れることを想定して少し重めのタックルでも良いです。
そのためリールは少し大きめの3000番台を使用すると○
ラインもPEライン1号~1.5号ぐらいの太めで、遠投するため200mほどの長さが良いです。
ジグサビキの仕掛け
ジグサビキは専用の仕掛けを使います。
通常のサビキ仕掛けより針が少なく、仕掛けが短めになっています。
おすすめの仕掛け↓
ダイワ サムライ ジギングサビキセット 2本針/セット3本針/替え針
ジグ重さ:10g / 15g / 20g / 30g / 40g
サビキ全長:56cm(セット2本針)/ 76cm(セット3本針)
ジグにもサビキにもこだわって作られたジグサビキセットです。
ジグは投げやすいショートタイプのメタルジグで、サビキはケイムラ天然魚皮・ティンセル・オーロラ糸とボリュームがあり、アピール力が高いです。
ジグの重さにもバリエーションがあり、小サバ~大サバまで幅広く狙えます。
大サバ狙いなら以下のジグサビキ仕掛けもおすすめです。
号数:9-4, 11-5, 13-6
全長:80cm
キャスティングしやすく絡みにくい設計のジグサビキセットです。
なんといっても値段の安さが魅力!
数日持ち越して使うと糸ヨレが生じやすくなりますが、1日中はジグサビキが十分に楽しめます。
ジグサビキの手順・アクション
キャスト・着水したら仕掛けをゆっくりフォールさせ、あまりシャクったりせずリトリーブ(ただ巻き)でゆったり誘いをかけましょう。
ジグサビキは縦の動きが重要になりますので、縦方向にフォールを意識しながらワンピッチワンジャークを行うと◎
サビキへのアタリはジグのアタリよりも小さく繊細なため、ロッドの感覚や竿先を注意深くみます。
ジグサビキの装飾の一部が取れてしまったり、装飾が劣化してくるとアタリが遠くなるため、仕掛けをチェックして、劣化していれば新しい仕掛けに交換しましょう。
ジグにもサビキにも掛からない場合は、サビキ針にワームをつけるなど一工夫してみてください。
まとめ
サバの生態や釣れる時期、サバング・サビキ釣り・ジグサビキでの釣り方をまとめます。
・ハイシーズンは9月~10月で堤防釣りが最盛期
・シーズン入りとシーズン終盤は沖で釣れることが多い
・サバ釣りに使用する餌はオキアミ、ルアーならイワシやアジなどを模したもの
・サバの釣り方はサバング(ライトショアジギング)・サビキ釣り・ジグサビキがおすすめ
・サバングはライトショアジギングやアジングなどライトゲーム用タックルでOK
・サバングルアーは狙うサバのサイズやレンジによって使い分ける
・サバのサビキ釣りは2~3号(5.3mmほど)の振り出し竿や投げ竿を使う
・サバサビキ専用の仕掛けがあり、「がまかつ 堤防サバサビキ S146」がおすすめ
・ジグサビキにも専用の仕掛けがあり、おすすめは「ダイワ サムライ ジギングサビキセット」
サバは身近すぎてあまりメインターゲットとされにくいですが、ハイシーズンでの堤防釣りでは数釣りが、晩秋の沖釣りでは大物釣りが楽しめ、釣った後も料理方法が幅広いので最後まで美味しく味わえます。
サバングのようにルアーで釣る方法も新たな楽しみになっていますので、ぜひサバ釣りをしてみてください。