入学式、卒業式、ご就職などお祝い事にもってこいの「鯛 タイ」。鯛は真鯛(マダイ)・黄鯛(キダイ)・黒鯛(クロダイ)など24種類ほどに分けられます。
今回は鯛の中でも最も有名な高級魚でお祝い事によく使われる「真鯛 マダイ」について、旬の桜鯛が釣れる場所と捌き方、姿造りについてご紹介します。
投稿者プロフィール
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好きな釣り:SWルアー
家から海が近く幼い頃はサビキ釣り、学生時代は堤防からイカ釣りやショアジギングをして楽しんでいました。
4年前に知り合いの船で初めて船釣りに行った時に釣れたブリの引きの強さを見て青物釣りに興味を持ちました。
今となっては引きが強烈で、かっこいいヒラマサに魅了され毎週のようにショア、オフショアから魚を狙って釣りに行ってます。
今後はヒラマサ以外にもGTやマグロなどビッグゲームからクエ、石鯛などの底物釣りにも挑戦をして釣りの楽しさ、魅力を発信していきます。
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目次
真鯛はどこで釣れる?旬の時期と漁獲量の多い場所
真鯛は春と秋に旬を迎える魚です。
具体的には3月~6月と9月~11月だと言われています。
春先の真鯛は「桜鯛」、秋頃の真鯛は「モミジ鯛」と呼ばれています。
真鯛は一般的に船釣りで狙うことが多いですが、春は岸からも釣ることができます。
春先の「桜鯛」は産卵期の直前を迎え、エサを求めて浅場に近づくため、ショアからでも狙えます。
ショアでのマダイ釣りに最適の場所は、
・水深が10mほどある
・潮通りが良い(潮が動いている)
・磯と砂地が入り組んでいる
のがベストポイントです。
具体的には、秋に伸びた堤防やシモリ(水中に隠れている岩礁などの根)・カケアガリ(海底が急に深くなっているところ)といった海底に起伏のある場所ですね。
また、真鯛は潮が動いている場所ほどエサを求めて岸側に入ってきやすいと考えられます。
満ち切った潮が湾奥で押し込み合って跳ね返ってくるなど、流れの向きはもちろん、海面をよく観察して潮が競ってできるヨレや潮目の位置を見て、流れに変化のあるポイントを狙うと良いです。
真鯛をスーパーで買うときの目利き
真鯛は天然と養殖とがありますが、美味しさに大きな違いはありません。
天然か養殖かよりも重要なのは、「鮮度」と「太り具合」です。
・澄んだ目をしている
・体にツアがあり、ふっくらしている(体高が高い)
・背中が盛り上がって見える(=鮮度が良い)
この3点を意識して真鯛を選んでみてください。
真鯛を捌いて姿造りで盛り付ける!捌き方の手順と動画解説
内臓を取り出して真鯛を三枚に卸す
作業1:鱗を剥いでいきます。
魚を綺麗に水洗いをしましょう。
頭を押さえ、背側から鱗を剥いでいきます。次に腹側の鱗を剥ぎ、最後に簡単な真ん中の鱗を剥ぎます。
裏側も同じように鱗を剥ぎ、仕上げに包丁で残った鱗を落とします。
今回は姿盛りですので、頭とカマの鱗は残します。
鱗取りは取りにくい箇所(背側と腹側)から取り、最後に簡単な箇所を取りましょう。
鱗の取り残しが少なくなります。姿盛りの場合、頭とカマの鱗を落とさないように注意してください。
作業2:エラと内臓を取り出す。
頭をひだりに向け、エラを開き、エラの淵についている膜に切り込みを入れます。
切り込みを入れた逆側のエラから包丁を入れ、包丁でエラを押さえながら、魚を回すようにしてエラを取り出します。
魚を腹側が上になるように置き、頭から下ビレに向けて斜めに包丁を入れます。
腹が開きますので、そこから内臓を取り出し、水洗いします。
【POINT】
エラ抜きは包丁を動かしたり、切っ先(刃先)に力を入れすぎると切れてしまう為、
包丁の側面でエラを巻き取り、押さえるようにしましょう。
作業3:三枚に卸す。
頭を右に向け、腹側から包丁を入れていきます。
背骨まで包丁をいれ、次は背側を卸します。
身の中心だけがつながった状態になりますので、尾ビレの方から逆さ包丁で身を剥がし、頭の方に背骨に沿って包丁を滑らせ、卸します。
最後に尾ビレの繋がった身を切り、片身が卸せました。
次は上身を卸します。
頭から下ビレに向けて切ります。
この時に頭を落とさないように注意しましょう。
腹側を上に向け、背側から卸し、腹側も同じように卸します。
三枚卸しの完成です。
背骨に沿って包丁を入れた際にどのように包丁が入ったか確認しながら数回に分けて卸しましょう。
また短い包丁を使いすぎると、背ビレが手にあたりケガをする場合があります。
大きい魚を卸す場合は、包丁も刃渡 20cm~25cmのものを使いましょう。
三枚卸しの皮を剥いで背中の血合いを抜く
作業4:皮を剥ぐ。
まず腹骨を取ります。
腹骨に沿って包丁を入れて骨に包丁が当てるような感じで、腹骨を削いでいきます。
外引きで皮を剥ぎます。
尾の方に切り込みを少し入れて、皮を左手に持ち皮と身の間に包丁を入れて、皮を引っ張りながら剥がしていきます。
皮目のギリギリを狙って剥がします。少し残ってしまった場合は、トリミングしましょう。
反対側の身も同様にすれば、皮剥ぎの完成です。
腹骨を削ぐ場合は包丁の刃を横に向けて腹骨に刃をあてるイメージで削いでみましょう。
真鯛は皮が薄いため、皮が切れやすいです。包丁を皮に当てすぎると簡単に切れてしますため、包丁を皮に当てる角度を注意しましょう。
作業5:背骨の血合いを取り除く。
姿盛りにする上で、血が出ていると見栄えが良くありません。
そのため、血はしっかり取り除く必要があります。
頭の中も綺麗に洗い流しましょう。
血合いを落とす場合は歯ブラシが◎
かなり取りやすく、時間も短縮できます。
盛り台を作り、真鯛の柵を切って盛り付ける
作業6:盛り台を作る。
姿盛りは盛り付けが肝心となりす。
最初に骨の置き方を考えましょう。
今回は盛り皿(舟)の大きさと魚の大きさが合わないため、頭を落とします。
胸ビレを一部を少し手で裂いて、エラの中へ入れます。
こうすると胸ビレが立ち躍動感がでます。
背骨も腹側の骨をカットし、尾ビレもカットします。
頭の中には血などが落ちてこないように、大根ケンを詰め込み、盛り皿(舟)先端へクマササを置きその上に頭を置きます。
舟に大根ケンを敷き、舟に沿って背骨を置きます。
大根ケンは背骨の高さより少し低くなるぐらいまで敷き詰めます。奥側が高くなるように敷き詰めるようにしましょう。
舟の後部に尾ビレを立てて置き、その上に笹すだれを置き、背ビレにあしらいのキュウリを添えます。(大葉でも構いません)
盛り台の完成です。
姿盛りは盛り付けが重要です。魚の大きさによって、盛り台を考えますが、すでに盛り台が決まっている場合は今回のように、骨をカットしても良いです。
胸ビレをエラの中に入れることを忘れないようにしましょう。
この一工夫で、見栄えが変わってきます。
作業 7: 刺身の柵(サク)を作る。
上身から柵(サク)を作ります。
皮目を下にして、中骨を落としていきます。
柵取りのポイントとしては、背側が長方形のようになるように、中骨からまっすぐ切り落としましょう。
この方が、柵の形が整いますので、刺身に引きやすいです。
反対側の身も同じく柵取りして完成です。
中骨に沿って柵取りのする場合もありますが、1kg前後の真鯛の場合は背側を長方形になるように、柵取りすることで、刺身を均一に切りやすくなり、見栄えも綺麗になります。
作業 8:薄造りで切る。下身の背身を薄造りに使います。
最初の1切れ目は形が悪いため外します。
切った身は上の折り曲げ、盛り台に盛り付けていきます。
刺身の幅が指3本程度の長さに揃えましょう。
波形になるように盛り付けていきます。
【POINT】
薄造りを切る場合にまな板に対して、45°の角度をつけて置くことで薄造りが切りやすくなります。
作業 9:平造りで切る。
上身の背身を平造りで切っていきます。
飾り包丁を入れます。
まな板の手前5cmのところへ背身を置き、包丁を斜めに入れて切ります。
この斜めに傾けることで、刺身の幅を調節します。
刺身の幅は指3本程度の長さに揃えましょう。
最初の1切れ目は形が悪いため外します。
斜めに切る→右側に送る→包丁を90°に戻す→身を置く。
これを繰り返し切っていきます。
すると切り角が立ち、山型に切ることができ、立体感がでて綺麗に見えます。
包丁で身をすくい、笹すだれに盛り付けます。
【POINT】
包丁を斜めに傾けて切ることで刺身の幅は長くなり、垂直に切ると短くなります。
柵の幅によって、包丁を傾ける角度を調整します。
作業 10:花造りを作り、あしらいを入れる。
腹側の身で花造りを作ります。腹身を削ぎ切りし1枚づつ並べます。
身の後ろ側が重なり、円を描くように刺身を並べると仕上がりが綺麗で簡単に作ることができます。
空いたスペースに盛り付けます。
作業11:あしらいを入れる。
薄切りした、ラディッシュとパプリカ、レモン、大葉を盛り付けて完成です。
花造りは慣れない場合一枚ずつ巻いても作ることができます。
あしらいは彩りを考え、隙間を埋めるように盛り付けましょう。
真鯛の姿造り まとめ
姿造りは立体感とあまり隙間が空かないように、盛り付けるのがポイントです。
今回は真鯛だけを盛り付けましたが、マグロやサーモンなど色がある魚を少し盛り込むことで、もっと綺麗で豪華な姿盛りとなりますよ。
釣りに行かれて真鯛が手に入った場合やお魚屋さんで真鯛を見つけた場合など、ぜひご自宅で真鯛の姿造りに挑戦されてみてください。
真鯛の姿造りで使用した材料
・天然真鯛 1尾 サイズ(全長 35cm程度 約750g)
・大根ケン 約500g
備考:スーパーなどで売っていただけます。
・大葉 1+1/2枚
・ラディッシュ 1/3個
・レモン 1/4個
・きゅうり 1/4本
・クマササ 1枚
・木製舟盛り台 サイズ(約33x15x6cm。)
・笹すだれ サイズ(幅×奥行95×150mm)