釣り人ならいつかは釣ってみたいと憧れる魚の1つがクエではないでしょうか。「幻の魚」とも言われ、釣るのが非常に難しい魚として有名です。大きさも平均で60cm前後、1mを超える個体もそう珍しくありません。高級魚としても名高く、天然ものはキロ1万円で取引されるなんて話もあります。いつか釣ってみたいと思いつつその一歩が踏み出せない人、何度かチャレンジしたけど釣れたことがない・釣れる気がしないという人もいるかもしれません。しかし、実は今まで思われていたほどはクエは難しくない魚だと最近分かってきました。この記事ではクエ釣りの入門編として、クエ釣りのタックルや仕掛け・釣り方についてまとめます。とにかくファーストキャッチを実現することと、より大型を目指すためにまずは成功体験を重ねることを目指しましょう。
投稿者プロフィール
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好きな釣り:磯上物、底物、SWルアー
私が釣りを始めたのは20台前半と遅咲きの釣り人ですw
一箇所に通いつめるということができずに、半分旅行気分であっちこっちの磯に行くの好きです。
おかげで全く釣果には恵まれず、磯の上でグータラしてばかりです。
釣技は全くダメですが、釣具の査定は絶対的な自信を持ってます。
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クエ釣りの魅力
クエは幻の魚とも言われなかなか釣れないので、釣りあげること自体が魅力というか夢のようなものと言えるでしょう。そしていざ掛かったときは強い引きがあります。引きの強さを楽しめるのもクエ釣りの魅力の1つです。
また、なかなか釣れないとはいえ、いろいろな釣り方が楽しめるのも魅力です。船・堤防・磯などから釣ることができます。釣り方も、ルアー・餌釣り・泳がせ釣りといろいろな方法があります。
そしてなんと言っても、釣った後にクエを味わうことが最大の魅力かもしれません。高級魚で、お店ではなかなか手が出ないような金額の魚です。もちろん味は絶品で、身はもちろん、皮から内臓まであらゆるところを美味しく食べることができます。
ここでは堤防からの泳がせ釣りにしぼってまとめます。手軽にクエを狙うことができ、コツをつかめば釣りやすいからです。ただしサイズはやや小型で、釣れるのは平均60cm前後ぐらいです。大物狙いでなく、小さめでもいいのでクエを手堅く狙っていく釣り方になります。ただしクエは個体数が減ってきています。資源保護のために、できれば30cm以下の幼魚はリリースしてあげてください。
石鯛竿でクエを釣る
クエ釣りは専用のタックルが必要というイメージがあるかもしれません。しかし最近はクエ専用ではないタックルを使う人が増えてきています。堤防での泳がせ釣りは、まさにクエ専用でないタックルでクエを狙う方法です。
クエは捕食するとすぐ棲み処に逃げ戻ろうとする習性があります。クエは海底にいることが多く底に戻ることとなるので、根ズレしやすくなります。そのため「掛かった直後に主導権を取らせない」「根ズレや根掛かりがしにくい」ようなタックルや仕掛けが必要となります。
まずロッドは5m前後の中古の石鯛竿がおすすめです。
元々強靭な設計で作られている石鯛竿なので多少の使用キズなどは全く問題ない使用できます。
ショアジギング用のタックルを使うこともありますが、あまりおすすめしません。
竿が固すぎて食い込みにくかったり、クエが針がかりしてファイトしている時に折れてしまうことがあるからです。
その点、石鯛竿は小型のクエ釣りなら問題なく使えて、実際に使っている人もよく見かけます。錘負荷の最大値が40号や50号の硬いものを選びましょう。リールも中古の石鯛用を使います。巻き上げが強いのでクエにも使えます。
ラインはナイロンラインであれば24〜30号、PEラインであれば14~20号を使いましょう。
釣kingのおすすめライン
(フジノライン AQ石鯛 24号)
竿受けを使用する
竿受け(竿の固定金具)を使用する
クエの引き強く、竿から手元までにかかる負荷は想像よりもはるかに強いものです。
クエ釣りは頻繁にあたりがある釣りではありませんし一晩で数回あたりがあれば良いほうです。
ルアーロッドなどで手持ちスタイルで釣りをされている方をしばしばお見かけしたりお聞きしますが、それはあまりおすすめはできません。
眠さや体力のキツさに耐え、釣りに集中できていない時にいきなりクエなどの大型の魚が掛かかると怪我や事故の恐れもありますので危険です。
またクエの捕食方法にも習性があり、餌を口の中に吸い込んだり、吸い出したりして餌を確認してから、餌を咥え走り出します。
アワセを入れるのは、この餌を咥えて走り出し、竿が曲がりきった時にアワセを入れないと、餌がすっぽ抜けてバラしの原因となります。
手持ちスタイルの場合、クエが餌を咥えた状態の時にも竿が大きく曲がるため、ビックリしてアワセを入れてしまいバラす原因ともなります。
そのため、クエの強い引きにも耐えることができる竿受けが必要となります。
尚且つせっかく石鯛竿やルアーロッドなどのコンパクトかつ軽量なロッドで手軽にクエ釣りをするわけですから、竿受けもコンパクトなものがよいといえます。
64チタン製 スタンダップ クエ 64Ti 竿受け
CHONMAGE FISHING 64チタン製 スタンダップ クエ 64Ti 竿受け
ルアーロッドや石鯛竿でクエを狙うアンカー固定式の専用竿受けとなります。
素材は64チタン合金を使用しており、自重 253g 破断テスト 50kgクリアと軽量、コンパクトかつ高強度な竿受けとなります。
また通常の竿受けは石突を使用して竿尻を固定しますが、この竿受けはルアーロッドや石鯛竿で使用できるよう2タイプのクランプ式の竿尻固定金具を用意してあります。
64チタン製 ピトンクランプ用 アンカー固定金具
CHONMAGE FISHING 64チタン製 ピトンクランプ用 アンカー固定金具
ルアーロッドや石鯛竿ともに竿尻を固定できるアンカー固定金具です。
別売パーツ 石鯛ピトンクランプが必要となります。
レバーを引くことで、ワンタッチで竿の着脱が可能です。
ロッドをワンタッチで着脱できることで、素早くフッキングからの魚のやり取りに持ち込めますので、魚に主導権を渡さず取り込みまで行えます。
64チタン製 丁髷クランプ ライトクエ HHH用 アンカー固定金具
CHONMAGE FISHING 64チタン製 丁髷クランプ ライトクエ HHH用 アンカー固定金具
木製、樹脂製、アルミ製など穴があるタイプの一般的な石突に装着可能です。
レバーを引くとワンタッチで竿の着脱が可能です。
別売パーツ「ロッドマウントヘッド」を併用することで石突が付いていない、ルアーロッドなどでも使用可能となります。
こちらは全てのパーツが64チタン素材となりますので、見た目もカッコよく、軽量となります。
堤防釣りの仕掛け
先ほど触れたように、せっかく食いついてもクエが穴に潜るときに、根ズレや根掛かりしたりハリスが飛ばされやすくなります。そうならない為にワイヤー仕掛けを用意します。
瀬ズレワイヤー
道糸とハリスの間に根ズレに強いワイヤーを使います。ワイヤーには7本撚り、19本撚り、49本撚り(撚り数が多くなるとしなやかになります)と種類がありますが、瀬ズレ仕掛けは安価な7本撚りワイヤーがオススメです。瀬ズレワイヤーの長さは1.5m程が使いやすいです。
釣kingのおすすめ瀬ズレワイヤー
(CHONMAGE FISHING クエ用 瀬ズレワイヤー ナイロンコーティング 徳用 7×#30)
ハリスワイヤー
ハリスの部分もワイヤーを使います。ハリスワイヤーはしなやかな49本撚りがオススメです。
しなやかなワイヤーでクエに違和感を与えずにエサを食べさせる可能性がアップします。
長さは40cm程でサイズは49本撚りの#41がオススメです。
釣kingのおすすめハリスワイヤー
(CHONMAGE FISHING クエ用 ハリスワイヤー49本撚りステンレスお徳用 49x#41)
クエ針
針は石鯛針の20号〜クエ針の30号ぐらいのサイズが良いです。
一般的な針と比べるととても大きく見えますが、クエはほかの根魚と同様、口がとても大きくエサを丸飲みするから大きな針を使いましょう。
釣kingのおすすめクエ針
(CHONMAGE FISHING 九絵針)
このほか、ウキを付けて活餌をある程度浮かせておく方法もあります。エサになる魚を浮かせておくことによって、クエが食いついて巣に潜るときの対策になりますし、根掛かりを防ぐこともできます。ただし必須ではなくケースバイケースだと考えてください。
仕掛けの作り方はYouTubeにてご確認ください。
泳がせ釣りはエサが大切
泳がせ釣りなので、もちろん生きた魚をエサにします。アジがおすすめです。そのほか、基本的にクエはそばにいる魚を食べているので、そこで獲れる魚を使います。アジのほかカマスなどもOKです。クエの前にまずエサになる魚を釣りましょう。ただしエサがあまり小さいと他の魚も食いついてきます。クエのエサには20cm前後のサイズが最適です。
エサの針への掛け方は背掛けが一般的です。ただし頭から飲み込むことが多いので、背掛けはフックさせにくいというデメリットもあります。気になる場合は上アゴ掛けでもよいでしょう。フックさせやすく、活餌が弱りにくいというメリットがあります。
泳がせ釣りはこちらからクエに近づけるというメリットがあります。
クエは警戒心が強く、活動的になる夜ですらあまり巣から出ません。
巣のごく近くに出るか巣から口を出すぐらいの非常に動きの少ない魚なので、こちらから巣に近づくと食いつくチャンスが増えます。
また一度釣れたポイント(=巣のある場所)を知っていると、次の個体がそこに住みつくので何度も同じポイントを狙えるというメリットもあります。
ぶっこみも同様ではありますが、ぶっこみは泳がせ釣りよりも、より高い精度でポイントを把握しておくことが必要となります。そのためぶっこみでは、撒き餌でクエを巣からおびき寄せることもよくあります。
釣り方のポイント
クエを釣りあげる確率を高めるためのポイントをまとめます。
時間帯
昼間でも釣れますが、夜の方が釣れる可能性がアップします。
クエは夕まずめから夜に活動が活発になるからです。
満潮から下げのタイミングはできれば逃したくないところです。なお夜釣りの場合は足元に注意してください。
特に磯は危険です。足場のよい堤防の方が安心です。
場所
堤防から狙うクエは小さめではありますが、それでも60cmや稀には70cmクラスもいます。
それだけの大きな体を隠せる穴があるところがポイントになります。
具体的には「防波堤に接する大きめのテトラ群のあるところ」が適しているでしょう。
テトラポッドの隙間はクエの巣になるスペースがあります。
テトラポッドからあまり離れると、クエが巣から出てくる可能性が低くなります。2m以内ぐらいを泳がせましょう。
アタリが来たら
アタリが来たらじっくり待って、完全に魚の重さが竿に乗っかるまで待ち、アワセをいれましょう。
アタリがあって反射的に引くとすっぽ抜けることが多いです。アワセを入れると一気にゴリ巻きしてください。
穴倉に戻られると、よくても長期戦、悪ければ根ズレしてハリスを切られるからです。
水面まで浮かした後はブリ上げかギャフで引っ掛けることをおすすめします。
タモで掬うのもいいですが堤防に着いた貝などにひっかかったりしますので、小さなサイズはブリ上げ、ブリ上げが難しいサイズはギャフ掛けをおすすめします。
まとめ
クエは長年「幻の魚」とされてきただけに、まさか堤防の近くに住んでいるとは思われていませんでした。
堤防の近くなら、比較的手軽にチャレンジできます。
ファーストキャッチを目指したクエ釣りについて、もう一度まとめます。・まずは堤防での泳がせ釣りで、60cmぐらいまでのクエを狙ってみる
・タックルは、5m前後の硬めの石鯛竿、リールは石鯛リール、ラインはナイロン24〜30号、PEライン14~20号
・軽量で強度のある扱いやすい竿受けを使う
・ハリス、瀬ズレとワイヤーをつかう、針は石鯛針の20号〜クエ針30号ぐらいを使う
・アジやそこで釣れる魚を、背掛けか上アゴ掛けにする
・できれば夜に、テトラポッドから2m以内でエサを泳がせる
・針かがかりしたら即ゴリ巻き幻を、幻じゃなくしてしまいましょう!
これで経験を積んで、ゆくゆくはさらに大物を狙ってみてください。子どものクエはぜひリリースしてあげてくださいね。