伊勢海老は専門の漁師さんしか獲れないと思われるかもしれませんが、実は通常のタックルを用意すれば誰でも釣れるのです。ただし、伊勢海老を釣る場所や時期、伊勢海老のサイズや捕り方には厳しめのルールがあります。
そのルールをきちんと守れば合法的に伊勢海老を釣ることができます。今回は伊勢海老を釣る際のルールや釣っても大丈夫な場所、釣っても良い時期、伊勢海老釣りに使用するタックルをご紹介します。
投稿者プロフィール
初めて釣りにいったのが糸島にある某ヤマメの管理釣り場で、そこから渓流釣りに興味を持ちました。
小さい頃は祖父の自宅が山に囲まれていて渓流に入って直接魚を獲るようなアクティブな子どもでした(笑)
ダイワの某釣り番組が好きでよく見ており、経験は浅いですが知識は少しずつ蓄えています。渓流釣りだけでなく、様々な釣りジャンルの発信をしていきたいと思います。
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目次
決まりを守れば伊勢海老釣りも合法・適法
伊勢海老は地域によって漁業権が定められている場所があり、釣場・時期・釣って良いサイズ・釣りに使って良い道具(釣法)など、各都道府県や漁業組合によってルールが細かく決まっています。
釣って良い伊勢海老のサイズはだいたい全長13cm以上、竿で釣るのは問題ないなど、共通となっている項目もありますが、伊勢海老釣りに行く場所のルールを事前に調べることは必須です。
他の魚を狙っていて、意図せず禁漁区域で伊勢海老が釣れてしまったり、釣った伊勢海老が抱卵している場合は必ずリリースしましょう。
自宅用に持ち帰った場合も密漁として摘発され得るので、必ずルールは守りましょう。
伊勢海老を釣っていい場所・釣れる場所
伊勢海老を釣って良いとされているのは、
・共同漁業権のない場所
・立ち入り禁止区域や釣り禁止エリア外
で、共同漁業権のない場所については「海上保安庁 CeisNet(シーズネット)」で調べることができます。
ただしシーズネットは概要のみなので、詳細は各都道府県や漁業組合の情報を確認しましょう。
釣っても大丈夫なエリア内において、伊勢海老が釣れやすいのは
・テトラポットの隙間(穴)
・テトラポットと堤防の隙間
・堤防のヘチや岸壁、岸壁の継ぎ目(スリット)
・岩礁帯の根や沖の沈み根
などで、伊勢海老が入り込みやすいテトラの穴を探します。
より釣果を上げるには、伊勢海老の習性も知っておきましょう。
・群れで行動する → 過去1匹でも釣れた実績のある場所をチェック
・伊勢海老の天敵はタコで、タコの天敵はウツボ
→伊勢海老の近くにはウツボがいることが多い
→ウツボがいる場所は要チェック
・好物はカニ → カニが多くいる場所をチェック
これらのポイントから探っていくのがオススメです。
伊勢海老釣り参考動画↓
伊勢海老を釣っていい時期・釣れる時期
都道府県によってバラつきがありますが、夏場は伊勢海老の禁漁期間になっていることが多いです。
一方、冬は沖に出るとも言われていますが、実は冬でもテトラ帯で釣れます。
冬の方が禁漁期間に当たらないことが多いので、安心して狙うことができますね。
また伊勢海老は夜行性で、明るいうちはテトラの隙間や根の深くに隠れています。
夜になると根から出て平場に姿を現すため、夜釣りの方が釣れやすいです。
ただし夜のテトラは危険ですので、しっかりライフジャケットを着用してヘッドライトなどで周囲を確認しながら釣りをしましょう。
日中に釣りを行う場合は穴釣りやさぐり釣り、夜はぶっこみ釣りも有効です。
伊勢海老釣りの竿
伊勢海老は主にテトラ帯で釣りをするので、根掛かりしないよう短めの竿が最適です。
穴釣りやさぐり釣りでは、4~6フィートの長さで、伊勢海老を穴から引き出せるぐらいパワーと強度のある竿がおすすめです。
夜のぶっこみ釣りや、ヘチから離れたかけ上がりにいる伊勢海老を狙う場合は、7~8フィートの硬すぎない竿を使いましょう。
メバル・カサゴ・カワハギなどを対象としたスピニングロッドで代用可能です。
伊勢海老釣りはタックルが傷つきやすいので、伊勢海老を穴から引き出す力さえあれば安い竿で大丈夫です。
伊勢海老釣りのリール・ライン
リール
リールは伊勢海老を穴から引き出せる力があれば何でも良いです。
穴釣りでは、巻き上げ力の強いベイトリールや両軸リールがおすすめ。
ぶっこみ釣りでは2500~3000番のスピニングリールが最適です。
テトラ帯での釣りはタックルが傷つきやすいため、あまり高価なリールは使わない方が良いでしょう。
ライン
伊勢海老釣りは根やテトラなど障害物が多く根掛りしやすい釣りなので、ラインが擦れて切れないよう太いラインを使用します。
PEやフロロ、ナイロンラインなど種類はなんでも良いので、5号以上のものを選びます。
シマノ タナトル 4 / 8 100m 連結 PL-F98R
長さは、穴釣りでは30~50m、ぶっこみ釣りでは100mあれば十分です。
伊勢海老釣りの仕掛け
伊勢海老釣りには、穴釣り用の仕掛けを使います。
根掛かりのない場所では5本針、根掛かりが心配な場所では3本針がおすすめです。
また伊勢海老釣り専用の仕掛けもあります。
この仕掛けは、大小異なるサイズのハリが交互に組まれた段差針になっており、伊勢海老の手足に針が多く引っかかるよう設計されています。
ぶっこみ釣りでは、PEラインに中通しオモリを通し、3本針の仕掛けを結んで仕掛けを作ります。
オモリは誘導式にし、重さは、潮の流れが緩やかな場所では10~12号、潮の流れが速くて根掛かりが多い場合は20号~30号を使用します。
針は釣りの状況によって5本にしたり、フックを変えたり、針の間隔を変えるなど工夫が必要になるので、多めに持っていくことをおすすめします。
伊勢海老釣りの餌
伊勢海老釣りで使用するエサで最も一般的なのは、イワイソメ(マムシ)です。
イワイソメは少し高価なエサですが、強い匂いで伊勢海老を誘えるので、伊勢海老の動きが鈍くなる冬場には特に有効です。(ただし外道が釣れることも多くなるので、エサの量は多めに持っていきましょう)
他にも、アオイソメ・オキアミ・サバやサンマの切り身・イカゲソ・カニなどでも釣ることができます。
イワイソメの付け方は、3本仕掛けだと上2つの針にイワイソメを1cmほど「通し掛け」します。
一番下の針にエサはつけません。
上2つの針に掛けてあるエサを伊勢海老が食べている間に、下の針で引っ掛けるイメージです。
伊勢海老釣りの道具 その他
テトラ帯での釣りは危険を伴うため、タックル以外の釣具も念入りに備えておきましょう。
・ライフジャケット
テトラポットは滑りやすく、夜は特に暗くて足元が見えにくいので、必ずライフジャケットを身につけましょう。
・プライヤー
CHONMAGE FISHING スプリットリングプライヤー&フィッシュグリップ スパイラルコード付き
針外しに使用します。
・ヘッドライト
夜釣りに必須です。
・ケミホタル
夜釣りでのアタリの判断に使用します。
・鈴
ミヤマエ ぎょぎょリンリン
夜釣りでのアタリの判断に使用します。
ヘッドライトは足元や手元を照らすのに使えますが、水面を照らすと伊勢海老が逃げてしまいますので注意しましょう。
伊勢海老のアワセ方
伊勢海老のアタリは、カニのようなツンツンとした小さいアタリから、グングン引く強めのアタリまで様々です。
大事なのは、アタリがあってもすぐにアワセないこと!
遅アワセが基本で、最初のアタリがあってからだいたい20~30秒ぐらい続いた後、アワセを入れて伊勢海老の口や手足に引っ掛けます。
伊勢海老がテトラにしがみついて抵抗する場合は、ラインを少したるませて油断するのを待ちます。
再び泳ぎ出したら一気に水面まで引き上げます。
伊勢海老とのファイトは気長に待つ必要があるので、エサは長く持つものを使いましょう。
ぶっこみ釣りの場合はアタリがあって時間を置いた後、伊勢海老の重さを感じるかどうか、聞きアワセしてみます。
まとめ
伊勢海老を釣る際に注意することをまとめます。
・禁漁期間および禁漁区域や釣り禁止エリアでは釣りをしない
・釣った伊勢海老が小さかったりや抱卵している場合はリリースする
その上で、伊勢海老を釣るには、以下のポイントに留意しましょう。
・テトラの隙間や堤防との岸際、岩礁帯の根などを探る
・過去に伊勢海老が釣れた実績がある場所を重点的にみる
・ウツボやカニがいるポイントをチェックする
・使用するロッドは4~6フィートの短めの竿
・巻き上げ力の強いベイトリールがおすすめ
・ラインは5号以上の太めのものを使う
・仕掛けは穴釣り用の仕掛けを使う
・エサにはイワイソメを通し掛けする
・ライフジャケットやヘッドライトなどで身の安全を確保する
・伊勢海老は基本的に遅アワセ
・伊勢海老がテトラにしがみついたらラインを少したるませて待つ
伊勢海老が1匹でも釣れれば最高ですよね。
しっかりルールを守った上で、伊勢海老釣りを楽しみましょう。