4~5cmまでの幼魚を「シンコ」、7~10cmを「コハダ」、13cm前後を「ナカズミ」、15cm以上を「コノシロ」と呼びます。コノシロはシーバスのベイトとしても知られていますね。
外道扱いされがちですが、小さいサイズのコハダは江戸前寿司でネタとなるほど美味しいですよ。今回はコノシロの釣れる時期や場所、コノシロをターゲットとしたサビキ釣りのタックルや釣れた後の処理方法などを詳しくご紹介します。
投稿者プロフィール
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好きな釣り:渓流釣り
初めて釣りにいったのが糸島にある某ヤマメの管理釣り場で、そこから渓流釣りに興味を持ちました。
小さい頃は祖父の自宅が山に囲まれていて渓流に入って直接魚を獲るようなアクティブな子どもでした(笑)
ダイワの某釣り番組が好きでよく見ており、経験は浅いですが知識は少しずつ蓄えています。渓流釣りだけでなく、様々な釣りジャンルの発信をしていきたいと思います。
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目次
コノシロの釣れるとき|季節・時間帯
コノシロは1年中釣れますが、ベストシーズンは5月~11月(初夏~初冬)です。
5月頃からシンコ・コハダと呼ばれるサイズのコノシロが釣れ初め、9月~11月にかけて、脂ののったコノシロが釣れるようになります。
コノシロは回遊魚であるものの、イワシやアジなどのように外洋に出て広い範囲を回ることはほとんどありません。
年中岸から釣れますが、9月~11月は特にコノシロの群れが岸際まで接岸してくるため、近場から狙うにはこの時期が最適です。
釣れる時間帯は主に日中で、朝まずめが最も釣れる傾向にあります。
場所によってコノシロの習性が異なり、決まった時間帯にコノシロが釣れることもあれば、時間帯ではなく潮の流れに合わせてコノシロが釣れることもあります。
釣り場の環境によってコノシロの行動パターンが異なるので、同じ釣り場に何度も通ってパターンを見極めるのが釣果に繋がるポイントです。
コノシロの釣れる場所|フィールド・ポイント
コノシロは河口や汽水域(海水と真水が混ざった場所)、湾内を群れで回遊しています。
そのほか、近場でいうと堤防や海釣り公園、サーフなどでもよく釣れます。
より釣果を求めるなら、潮の流れが良いところが優良ポイントです。
コノシロの餌となるプランクトンが集まっている場所を探しましょう。
堤防だと、堤防の角や先端、船の通り道やテトラポット帯などです。
河川だと橋脚周りや河川の合流地点が良いポイントとなります。
コノシロがよく回遊しているタナ(魚のいる層、レンジ)は、主に表層~中層にかけてです。
活性が高いときは表層を回遊していて、目視することもできます。
時期と合わせると、5月~11月あたりは浅場や汽水域をよく回遊しています。
12月以降になると深場に移動する傾向がありますので、大きいサイズのコノシロを狙う場合には沖に出るのが良いです。
コノシロ釣りの基本はサビキ釣り
コノシロはルアーやワームで狙うこともできますが、基本はサビキ釣りで釣ります。
サビキとは、エサに似せた小さな疑似針(=サビキバリ)を連ねた仕掛けのことで、サビキ釣りには5~7本ほどの針とオモリのついたサビキ仕掛けを使用します。
仕掛けのカゴにはエサが入っており、投げたサビキ仕掛けからエサが巻かれ、寄ってきたコノシロが仕掛け針に食いついて釣れる、という仕組みです。
沖に近い防波堤で釣る場合には、ウキをつけたウキサビキで釣ると、アタリがわかりやすくなるのでおすすめです。
コノシロを含め、ベイト(小魚)の回遊が少ない場合はエサをまいて魚を集めるコマセも有効です。
(ただしコマセ釣りは地域によってルールが異なりますので、事前に釣り場の情報を確認しておきましょう。)
サビキで狙うコノシロ釣りのタックル
コノシロのサビキ釣りに使用するタックルは、アジのサビキ釣りとほとんど同じです。
・磯竿
・小型のスピニングリール
・3号前後のライン
・サビキ仕掛け
・エサ(オキアミ)
ここではちょい投げできる、ウキを使った仕掛けもご紹介します。
コノシロ釣りのタックル|ロッド・リール
ロッド
コノシロのサビキ釣りに使用するロッドは、ちょい投げができる磯竿や、ウキを使った遠投サビキもできる振り出し竿がおすすめです。
磯竿は2~3号、振り出し竿は2.5m前後が最適です。
コノシロのサビキ釣りを始め、チヌ・グレのフカセ釣りやアオリイカのヤエン釣法にも使え、非常にコスパが高いです。
3号-45遠投の遠投モデルはウキサビキや投げサビキに最適で、コノシロ釣りの他にもアジやイサキ、真鯛のカゴ釣りで使えます。
リール
使用するリールはコハダサイズを狙う場合は2000番台、30cm以上のコノシロを狙う場合は3000番台のスピニングリールが良いです。
遠投する場合や、数釣りで手返し(仕掛けを引き上げてまた投げる一連の動作)をよくしたい時はハイギアタイプを選びましょう。
ライトゲーム向けのハイギアモデルで、コノシロ釣りの他、アジングやメバリングなどのライトソルトウォーター、渓流釣りにも使えるリールです。
軽量なリールで極細のPEライン0.4号で200mまで巻け、遠投性にも優れています。
コノシロ釣りのタックル|ライン・仕掛け
ライン
ライン(道糸)にはナイロンラインもしくはPEラインを使います。
ナイロンラインは3号前後、PEラインは0.6~0.8号で、PEラインの場合は必ずリーダーを結びましょう。
漁港内であれば長さは100~150mで十分です。沖堤防やウキサビキを遠投する場合には200mあると良いです。
仕掛け
サビキ釣り初心者の方は、あらかじめセットになっているサビキ仕掛けを使いましょう。
コノシロ釣り専用の仕掛けはないので、アジ用の仕掛けを代用します。
ハヤブサ 小アジ専科 下カゴサビキセット リアルアミエビ5本鈎 HA210
5本針が1セットになった、下カゴ式のサビキ仕掛けです。
下カゴ式は手返しがスムーズで、コハダサイズの数釣りを狙う場合に最適です。
ウキサビキの場合は、8~10号浮力の棒ウキ、あるいは中通し式の発泡ウキを使います。
仕掛けの長さが比較的短めで、投げやすい仕掛けです。
4本サビキで取り回しがよく、ウキは何度も使えるのでコスパも高いです。
エサ
サビキ仕掛けに入れたり撒き餌に使うのは、冷凍もしくは常温のオキアミ(甲殻類のプランクトン)です。
1kgの冷凍ブロックで500円前後で購入でき、1kgのブロックで半日ほど持ちます。
撒きエサとして消費することも考えて、1日釣りをするなら2ブロックほどあると安心です。
食い込みのよさに定評のある、くわせ専用オキアミ(生えさ)です。
ハリ付けがしやすく、ベテランはもちろん、サビキ釣り初心者の方もお手軽に使えます。
コノシロが釣れたら…処理方法
コノシロが釣れた時は正直喜べないと思われるアングラーも多いです。
その理由は、コノシロのにおいが気になるから。
しかし、コノシロの小さいサイズ(コハダ)はスーパーや回転寿司にもならぶ一般的な寿司ネタであり、食べると非常に美味しいです。
コノシロが釣れたらその場で血抜きをして、できれば内臓も取ってしまいましょう。
きちんと下処理ができれば臭みも気にならなくなりますので、コノシロが釣れたらぜひ持って帰ってみてください。
コノシロ血抜き・神経締め手順動画↓
コノシロの美味しい食べ方
コノシロは小骨が多いので、酢で柔らかくすると食べやすくなります。
そのため、一般的には酢締め(強めの塩をあてて締めてから、軽く水洗いして水気をふき取り、合わせ酢に浸けて身を締める調理法)にして食べられます。
とはいえ、酢締めは手順が多くて大変なので、唐揚げや南蛮漬けにするのが手軽でおすすめです。
コノシロを釣った場所の水質があまり良くなく生臭さが気になる場合は、コノシロを捌く際に、
・血合いや汚れを流水でしっかり洗い流す
・皮を引いて取り除く
この2点が大事です。
コノシロ下処理の参考動画↓
コノシロの調理動画↓
まとめ
コノシロの釣り方をまとめます。
・釣れる時間帯は朝まずめや日中が主
・釣れる場所は河口や汽水域、湾内、沖堤防や海釣り公園など
・コノシロの釣り方は基本サビキ釣り
・2~3号の磯竿や振り出し竿を使う
・使用するリールは2000~3000番台のスピニングリール
・ナイロンラインは3号前後、PEラインは0.6~0.8号が150mほどあれば十分
・仕掛けはセットになった、アジ用のサビキ仕掛けを使う
・ウキサビキの場合は8~10号浮力の棒ウキ、あるいは中通し式の発泡を使用
・コノシロを釣ったらすぐに血抜きをして保存
・調理方法は酢締めのほか、唐揚げや南蛮漬けがおすすめ
コノシロ(コハダ)はヒカリモノと呼ばれる寿司の代表格でもあり、食味の良い魚なので、釣った際は捨てずに持ち帰って、調理してみてください。