昔はナマズというと外道で、わざわざ狙って釣りに行くことが少なかったのですが、近年ではルアーフィッシングのメインターゲットとして人気で、梅雨の時期には釣具屋に特設コーナーが設けられるほどメジャーな釣りとなりました。今回はナマズの生態から、釣れやすい時期やおすすめタックル、ナマズを釣って食べる方法などをご紹介いたします。
投稿者プロフィール
私が釣りを始めたのは20台前半と遅咲きの釣り人ですw
一箇所に通いつめるということができずに、半分旅行気分であっちこっちの磯に行くの好きです。
おかげで全く釣果には恵まれず、磯の上でグータラしてばかりです。
釣技は全くダメですが、釣具の査定は絶対的な自信を持ってます。
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目次
ナマズの生態・特徴
ナマズは一部の離島を除いて日本各地に分布している淡水魚です。
日本に古くから生息しているナマズは、最も多く分布しているマナマズ・日本三大怪魚のビワコオオナマズ・琵琶湖周辺に生息しているイワトコナマズの3種類のナマズがいます。
水草のある河川、池沼・湖の水底に生息しており、水質の汚濁にも比較的強いので用水路などでも釣れます。
生息している場所によって大きさは変わりますが、ナマズは1年で10~15㎝、2年で20~30㎝、4年以上で60㎝以上の大きさに成長します。
特に日本三大怪魚と言われているビワコオオナマズは成魚で1メートル以上にまで成長する大型のナマズで、ブラックバスも捕食するほどの強い魚です。
強さでいうと、水質が良くない場所でも生きられるのと同時に、ブルーギルなども捕食の対象であり、共食いまでします。生命力の高い魚です。
雑食であり、小魚やエビ、ザリガニ、カエルやヘビなど何でも食べます。
そのためナマズはがたっぷりとのっていて、貴重なたんぱく源として、特に海外ではアジアやアフリカ、ヨーロッパなどで食用としてよく食べられています。
基本的には夜行性の魚で、昼間は水底の岩陰や水草の物陰などに潜んでいます。
ただし、雨後や水質が濁った場所では夜と同じぐらい活性が上がります。
デイゲームでナマズを狙うなら、雨が降った翌日や川が濁っている場所を選ぶと釣果につながりやすいです。
ナマズ釣りに最適な時期と時間帯
ナマズが活発に動き出すのは3月~10月の温かい期間で、水温が10℃~30℃程度の時期になります。
日本にいるナマズの産卵期は5月~6月で、水温が17~24℃の時に田んぼや用水路、河川や湖などの水草に卵を産み付けます。
特に雨が降ったあとは産卵によく現れます。
また、先述したように夜行性の魚なので、日没から夜にかけて釣りに行くのがベストです。
夜で水質が濁っていると探りにくいですが、水草の近くでバシャバシャ音がしているのはナマズであることが多いので、音を頼りに狙いを定めてみると良いです。
ナマズ釣りをするなら
・ベストシーズンは6月
・夜釣り
・雨が降った翌日が狙い目
・水質が濁っているとなお良い
この4つの時期・時間帯に合わせて釣りに行ってみてください。
ただし河川が増水している時は非常に危険ですので、予報に注意しつつ、釣りをするなら安全な場所で行いましょう。
ナマズが釣れやすい釣り場と狙いのポイント
ナマズが釣れやすい場所は
・水草が多い
・水門や岩、橋脚など障害物やストラクチャーがある(影ができる場所がある)
・餌となる小魚やエビ、ザリガニ、カエルが多い(田んぼが近くにある)
・河川や用水路の合流地点
この4つの条件が揃っている場所ほどナマズが多く生息しています。
昼間はナマズの影すら見えなくても、夜になるとナマズが集まってくることも多いです。
デイゲームでナマズを狙うなら雨後で水が濁っている時か、水草や岩、橋脚などの影になっている場所を狙いましょう。
ナイトゲームは水草の集まる場所や餌が多い場所(田んぼや河川の淵)にルアーや仕掛けを投げてみてください。
ナマズ釣り場のポイントとしては、
・水路、排水溝と河川の合流地点
・複数の河川の合流地点
・水門や橋脚付近
が狙い目です。
用水路や排水溝(クリーク)と河川の合流地点
日中は水量が少ない用水路や排水口でも、河川と合流している場所はナマズが集まりやすいので、特に雨後で水かさが増している時は絶好のポイントです。
水かさが増すとナマズは遡上し、流れ込みを超えて支流へ上ろうとすることもあります。
特に産卵期は、ナマズは川から田んぼに入ってきて産卵する習性もあるので、5月~6月は田んぼの近くにある用水路にナマズが集まりやすいです。
日中は水深が浅くて魚影が見えなくても、夜になるとナマズが集まってくきますので、水量が増していたら流れ込みや田んぼ周辺、用水路と河川の合流地点を中心に攻めましょう。
複数の河川の合流地点
複数の河川が合流するポイントでは、川の流れに変化が起きやすく、合流地点の流れの中心はボトムが深くえぐれていることが多く、ナマズが隠れるには絶好の場所です。
また河川に流れがあるため小魚が集まりやすく、その餌をめがけてナマズも流れてきやすくなります。
河川の合流地点に橋脚や草木が生い茂っている場所があればなお良しです。
日中はボトムを狙ってルアーを泳がせ、夜はシャローで活性の高くなったナマズを狙いましょう。
根掛かりには注意です。
水門や橋脚付近
水門や橋脚周りも河川の流れに変化が出やすく、加えてナマズが隠れやすい影になる部分が多いポイントでもあります。
ここも特に雨が降った翌日などはナマズの溜まり場になっていることが多いです。
水門の流れ出しの部分に活性の高いナマズがいるため、ルアーを落としただけですぐにナマズが食いついてくることもあります。
雨後の水門や橋脚付近はアクション強めにアピールすると◎
ナマズ釣りのタックル(道具)
ナマズは小魚やエビ、ザリガニ、ミミズなど何でも食べるので、昔はエサ釣りが主流でした。
しかし、最近ではルアーでナマズを釣る方も増えています。
ルアーの方がゲーム性が高くて楽しめるのも人気の1つのようです。
特に60センチオーバーの大型ナマズを釣るとなると、体長も重量もあるため強度も重要になります。
タックルは耐久性のあるミドルクラス以上のものを選びましょう。
ロッド選びは強度を重視
すでにバス用ロッドを持っている場合には、無理にナマズ用ロッドを購入する必要はありません。
バスロッドを使って何度かナマズ釣行を経験して、ナマズロッドが欲しくなった時に専用竿を購入しましょう。
ナマズ釣りにおすすめなのは、バス用のベイトロッドです。
バス用のスピニングロッドでも代用できますが、ブラックバスやシーバスよりもナマズは重量のあるので、パワフルなベイトロッドが最適です。
もしスピニングロッドを使いたい時は、バス用でもより強度の高いロッドを選びましょう。
スピニングタックルを使用する場合にはタモ(網)があると、タックルへの負荷が少なくなるかと思います。
バス用ベイトロッドは、
・長さ(レングス):6.5~7フィート
・硬さ(パワーランク):M(ミディアム)かMH(ミディアムヘビー)
・調子(竿の曲がる支点):ファーストテーパー(先調子)~レギュラーテーパーでティップ(穂先)が柔らかめのもの
長さは探る釣り場によって少し変わります。
小規模な河川や用水路(クリーク)では6.5フィートの少し短いロッドを、遠投が必要な大きな河川やその合流地点では7フィートのロッドが最適です。
硬さは、トップを探るために軽量ルアーを使用する場合にはキャストやアクション時の操作性を優先し、硬さがM(ミディアム)のロッドを選ぶと良いです。
またナマズ用ロッドを使う場合にも硬さがM(ミディアム)のロッドが◎
(ナマズ用ロッドはバスロッドよりも強度が高めに設計されているため)
バスロッドを代用する際にはやや硬めのMH(ミディアムヘビー)、大物を狙う場合にはH(ヘビー)がおすすめです。
最近ではナマズ用に開発されたスピニングロッドもありますので、そちらを試すのも良いですね。
ナマズ用ベイトロッド
ナマズ専用ロッドのパイオニアと言われるロッドです。
PEラインの使用を考慮したテーパー・ガイド設計がなされており、掛けやすいロッドとなっています。
DNAZ-66Mは、水面との距離が近い河川や狭い水路、橋脚付近にうつ際に最適な長さです。
代用できるバス用ベイトロッド
中価格帯のバスロッドの中でも非常に人気のあるベイトロッドです。
カーボンテープをX状に締めあげていく「ハイパワーX」構造となっているため、ロッドの曲がりがアングラーの意図する方向へ持っていきやすく、操作性が高いのが特徴です。
172MHはパワーと遠投性の高いロッドです。
ロッドのしなやかさと高い反発力で、大型ナマズの強い引きにも負けず、ナマズをグイグイ引き寄せるほどパワフルです。
リールは太めのラインを巻きやすいものを
ナマズ釣りでも特にルアーフィッシングをするなら、基本的にはベイトリールを使います。
ベイトリールを使うメリットとしては、
・キャストやルアーの回収がスムーズ
・狙った場所に投げやすい
・着水直後のナマズの食いつきに対応しやすい
・巻き上げ力が高い
という点がナマズ釣りに有利です。
バス用のベイトリールを代用するなら、最近流行りの軽いルアーを投げられるベイトリール以外でしたら何でもOKです。
どうしても軽量ルアーを投げたい場合は、ベイトタックルよりもパワフルなスピニングタックルを使うのが○
※メーカーによって同じ番手のリールでも大きさが違うので、ロッドに合うかよく確認しましょう。
ギア比は個人の巻きの好みにもよりますが、ナマズ釣りにはローギア仕様でギア比5.5程度がおすすめです。
ナマズだけでなく他の釣りにも使う場合には、中間タイプ(通常ギア仕様、ギア比6.3程度)を選ぶと良いです。
もし軽いルアー+スピニングリールを使用する場合には、3000~4000番台の中型スピニングリールで、ローギアタイプを使いましょう。
ベイトリール
ナマズやブラックバスに最適なベイトリールです。
マグナムライトスプールを採用したことによりキャスト性能がアップしており、スムーズな巻き心地が魅力の1つです。
ギア比も6.2のノーマルギア、7.4のHG(ハイギア)そして8.5のXG(エキストラハイギア)のラインナップがあり、汎用性の高いリールとなっています。
スピニングリール
ローギア+ロングハンドルによってパワフルかつ軽快な回転性能に優れています。
ナマズのほか、シーバスやサクラマスなど大型魚を狙うのにも十分使える汎用性の高いリールです。
それでいて値段も比較的安いので、初めての1台にもおすすめです。
ラインキャパシティはPEライン2.0号300mまでなので注意しましょう。
おすすめのラインはPEライン
使用するラインはナイロンでもフロロでも構いませんが、おすすめはPEラインです。
ラインの中でもPEラインは、組糸であることから同じ太さのナイロンラインやフロロカーボンラインより強度が高く、高感度なのが大きな特徴です。
また遠投して飛距離を伸ばしたい時もPEラインがおすすめです。
ただし根ズレなどの摩擦に弱いため、リーダーの結束が必要になります。
・撚り数:8本以上
・ラインの太さ:2~4号前後(30~50lb)
・ラインの長さ:75~150m
ラインの太さは太めでしっかり巻けるものが良いです。
基本は2号前後を使い、大物のナマズを狙う場合には4号を使うのがおすすめです。
ラインの長さは、用水路(クリーク)や川幅の狭い河川なら75mほどで大丈夫です。
広い河川でも150mあれば十分でしょう。
クレハのなかでも最も伸びが少ないグランドマックスPEを採用されており、幅広い号数ラインナップからバスフィッシングだけでなくソルトルアーフィッシングまで幅広く使えるPEラインです。
コスパも良く、釣kingでは最も売れているPEラインの1つです。
餌・ルアー
先述したように、ナマズは雑食のため小魚やミミズ、エビなど色んなエサが使えます。
エサ釣りをするなら調達しやすいミミズやエビがおすすめです。
ナマズ釣りのルアーフィッシングでよく使われているのはトップウォータープラグです。
トップウォータープラグは水に浮く性質があり、増水した水門付近や用水路にプラグを投げ込むとナマズが食いつく瞬間がよく見えます。
ナマズルアーの種類は、金属カップが付いたノイジー・金属ウイングが付いたクローラーベイト・水面直下を引くウェイクベイトが代表的なルアーです。
モデルもミミズやカエル、バッタなど色んな形がありますので、フィールドの特徴(田んぼか河川かなど)によって使い分けるのをおすすめします。
・ルアーの重さ:14~20g
・カラー:視認性の良い派手めのカラー、濁った水質ではクリアカラーも◎
ルアーの重さは、遠投する場合にのみ20g前後の重めのルアーを、それ以外は14g前後のルアーが一般的です。
ナマズ釣りでは雨後の濁った河川や用水路を狙うのが基本だと思いますので、夜釣りやマディーウォーターの中でも視認性の良い、目立つ色のルアーを選びましょう。
クリアカラーはむしろ濁った水中の方が見やすいので、デイゲームかつ水質が濁っている場合には最適です。
ナマズ釣り専用のノイジープラグです。
リトリーブ(ただ巻き)するだけで水を動かし、金属リップがナチュラルな音を出すため、アクションの伝わりが非常にわかりやすく、ナマズへのアピール力が高いです。
市販のケミホタルを挿入することにより、夜釣りでも視認性が良く、一方でナマズからは発光体が見えにくい構造になっていて、使い勝手の良いルアーとなっています。
全色をコンプリートして使っているナマズ専門アングラーもいるほど、重宝されているプラグです。
また、ルアー(プラグ)ではなくワームやスピナーベイトを使うのも1つの手です。
・ワーム:4インチ~5インチ前後のグラブテールやシャッドテール
・スピナーベイト:3/8oz~1/2oz
以上のワームやスピナーベイトがナマズ釣りにはおすすめです。
ザリガニをモチーフにしたワームで、落とすだけでもアクション起動し、ナマズへのアピール力が高いです。
フックに刺しやすい設計になっており、カラーも豊富なので色違いでコレクションしたいワームです。
水を受ける抵抗が少なく、特にフラッシング効果(光の点滅現象)が強いタイプです。
ナマズを水面に誘いやすくなります。
ワイヤーがガードの役割を果たし、カバーやストラクチャーにコンタクトさせても極めて根掛かりしづらい設計なので、水草やオーバーハング(水面に浸かっている枝先や葉)のある釣り場でも使いやすいです。
ナマズが釣れたらどうすれば良い?ナマズは食べられる?
近現代の日本ではあまり食用として見かけませんが、平安時代からナマズを調理して食べていた記録があり、昔から食べられていました。
海外ではポピュラーな食材として食べられており、アジアやアフリカだけでなく、ヨーロッパやアメリカでも切り身やパック入り冷凍などがスーパーに並んでいます。
ナマズはウナギの代用としてよく挙げられていますが、ウナギよりも身が肉厚でより脂が乗っています。
高タンパク・低カロリーの食材として近年再注目されており、意外とクセがなくて食べやすいです。
ナマズの調理方法は、ウナギのように蒲焼にするのが最も美味しい食べ方です。
他にも唐揚げや天ぷら、ソテーなど調理方法は多岐に渡ります。
注意点としては、ナマズには寄生虫がいる可能性があるため、刺身など生食はおすすめできません。
釣ったナマズを食べる場合は、水質の良い場所のナマズを選び、生きた状態で持ち帰りましょう。
持ち帰ったら泥抜きを4~7日間ほど行ってから捌きます。
捌き始める際は、ナマズの表面のヌメリをしっかりとります。
ナマズの体にあら塩をよく振り、あら塩を体にすり込んでよく洗い流して、ヌメリを取ります。
これでヌメリは取れますが、まだ体はツルツルしているので、捌く際はしっかり体を押さえられるように軍手などを用意しましょう。
まとめ
ナマズを釣るには、
・ベストシーズンは6月
・夜釣りの方が活性が高い
・雨が降った翌日が狙い目
・水質が濁っているとなお良い
・水草が多い釣り場が前提
・水門や岩、橋脚など障害物やストラクチャーがある(影ができる場所がある)
・餌となる小魚やエビ、ザリガニ、カエルが多い(田んぼが近くにある)
・水路、排水溝と河川の合流地点は好ポイント
・複数の河川の合流地点はボトムを狙う
・水門や橋脚付近は水かさが増した日を狙う
・使うロッドは6~7フィート・M~MHのベイトロッド
・太めのラインが巻けるベイトリール
・PEライン8本撚り2~4号
・おすすめのルアーはスミス キャタピー
以上の点を意識すると釣果につながりやすいです。
大物ナマズを狙うのも良し、引きの強いナマズとのファイトを楽しむのも良し、釣って蒲焼にして美味しくいただくのも良し!
身近にいるナマズをぜひメインターゲットとして釣ってみてください。