リールや竿といった釣具も道具である以上、故障や不具合というのはどうしても避けられません。
特にリールは、他の釣具に比べると使用されている部品の数も多いため、どうしても故障や不具合のリスクがつきまといます。
一言に故障や不具合といっても様々な事例があるのですが、そんな中でも今回は・・・
筆者の周りで一番よく聞く事例『アブガルシアのスピニングリールのハンドルの逆転現象』を改善方法や原因もまとめてご紹介します。
投稿者プロフィール
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好きな釣り:磯上物、底物、SWルアー
私が釣りを始めたのは20台前半と遅咲きの釣り人ですw
一箇所に通いつめるということができずに、半分旅行気分であっちこっちの磯に行くの好きです。
おかげで全く釣果には恵まれず、磯の上でグータラしてばかりです。
釣技は全くダメですが、釣具の査定は絶対的な自信を持ってます。
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目次
ハンドルの逆転現象とは?
アブガルシアのスピニングリールを使用する上で、運が悪いと遭遇してしまう不具合『ハンドルの逆転現象』。
アブガルシアのスピニングリールを使用したことのある方の中には、「経験したことがあるよ」という方も少なくはないのでは?
現に筆者ももちろん経験したことがあります。
一番多いシチュエーションは『ラインスラッグを素早く回収してからのフッキング! ってあれれ!?ハンドルが逆転!?』といった感じですかね。
魚のアタリを感じて、素早くラインスラッグを回収してカッコよくフッキングしたかと思いきや、急にハンドルが巻き取り方向とは逆方向に回ってしまいライントラブルに見舞われる、、、。
せっかく掛けた魚もバラしてしまい、テンションがだだ下がりになってしまった、、、という経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
ハンドルの逆転現象の原因
ハンドルの逆転現象が起きるタイミングとしては以下の様な場合が考えられます。
・リールを勢いよく空回ししていたとき。(ハンドルから手を離してもリールが慣性で周り続ける様な)
・何度か使用しているうちにリールのグリスが馴染んできて回転がスムーズになってきたタイミング。
ハンドルの逆転現象が起こるタイミングとしてはグリスが馴染んできた時に起こる場合が多く、「実釣で使用していないのに逆転現象が発生した」という方もいる様にリールの実釣での使用頻度に関係なく発生します。
一番不具合が出やすい方の特徴は『釣りに行けない時は自宅でリールをくるくると巻いて楽しんでいることが多い、リールのハンドルを勢いよく回すことがある』といった人です。
リールの逆転現象の原因は至ってシンプルです。
下の写真のパーツ『ワンウェイクラッチ』のカム面とローラーの接触面圧が低くなってしまうことが原因です。
簡単にいうと『逆転しない様に本来カム面を抑えていなくてはならないローラーが滑っているから』です。
リールの構造は至ってシンプルです。
ワンウェイクラッチの構造は自転車のハブと似た様なもので、構造さえ理解すれば単純です。(実際にハブを分解すると同じ様な構造、形をしています)
では、なぜローラーが滑っているのか。
その原因はアブガルシアのリールを使用したことのある方ならご存知でしょうが、たっぷりと各部に添付されたグリスです。
ワンウェイクラッチ内部にグリスが浸透してしまいローラーがカム面を抑えられずに滑ってしまう、或いはローラーパーツがグリスでくっついて動作不良を起こしているのが原因です。
その他にも、ワンウェイクラッチの各部の部品の磨耗や破損が原因の場合もありますが、大半はワンウェイクラッチ内部へのグリスの侵入が原因です。
『リールの回転とともにグリスが馴染む→馴染んだグリスがワンウェイクラッチ内部に侵入→ハンドルの逆転』といった具合に逆転現象へとつながっていきます。
数回しか使用していない、実釣での使用がないにも関わらず逆転現象が起きたといった場合には、ほとんどの原因が以上の内容です。
逆転現象の起きる前にハンドルが途中で止まる、或いは急に重くなるといった現象が出始めていれば間違いなくグリスが原因です。
ハンドルの逆転現象が起きたときの修理方法
原因が解ってしまえば改善方法は簡単。
ワンウェイクラッチ内部のグリスを洗浄してあげればいいだけです。
リールを分解し、ワンウェイクラッチ内に侵入したグリスを、オイルクリーナーなどで洗浄してあげれば大抵の場合は一瞬で改善します。
(画像の手順でワンウェイクラッチパーツを取り出していきます。各パーツを取り外した順番通りに並べておくと再組み立ての際の間違いを防止できます。)
筆者にとっては不具合でもなんでもないので気にしたこともなかったのですが、意外にも筆者の周りではこの逆転現象で頭を悩ます方が多かったんです。
メーカー側からすれば下手に自分で分解されてしまうよりは、修理に出してもらった方がいいのでしょうけどね。
修理に出すほどではない不具合は自分で解決してしまう方が楽ですが、分解するのが心配という方もいるのは当然。
道具の分解に抵抗のない方はご自身で試してみてもいいかもしれませんね。
でもリールの分解は本人の責任で行なってくださいね。(※分解したら戻せなくなったといったクレームはメーカーの保証適応外なはずです)
まとめ
筆者の場合は自身で全て解決してしまいますが、くれぐれも真似しないでくださいね。
保証書がある場合はメーカーに修理をお願いしましょう。←一番確実です。
今回の記事はあくまで参考程度に捉えてもらえるといいかもしれません。